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国生み神楽に出演する子どもたち。東京五輪開会式への出演を目指す=淡路市多賀
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国生み神楽に出演する子どもたち。東京五輪開会式への出演を目指す=淡路市多賀
「オリンピックに神楽を」をテーマに意見を交わす表博耀さん(中央)ら=淡路市多賀
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「オリンピックに神楽を」をテーマに意見を交わす表博耀さん(中央)ら=淡路市多賀

 国生みの神イザナギを祭る伊弉諾(いざなぎ)神宮がある兵庫県淡路市一宮地域。ここで2011年に「国生み神楽」を創作した住民らが、20年の東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式への出演を目指し活動を続けている。地元住民から国会議員までを巻き込み、制作サイドへ熱烈ラブコール。式の演出などは重要機密のため事前に公表されることはないが、関係者は「願いは届いているはず。日本の素晴らしさを淡路から世界に伝えたい」と吉報を待つ。(内田世紀)

 国生み神楽は12年の古事記編さん1300年に合わせ、住民グループ「くにうみ神話のまちづくり実行委員会」が制作。淡路島が日本で最初に生まれたとする古事記や日本書紀の伝承を生かした観光資源として定着しつつある。

 創作には日本国エンターテインメント観光大使、表博耀(おもて・ひろあき)さんを招請し、11年9月に初上演。当初は表さんらプロの演者、演奏家が携わったが、その後は住民が引き継ぎ、同神宮の夜神楽として毎月22日に奉納されている。上演回数は昨夏に通算100回を超えた。最大の見せ場は国生みのシーンで、地元の子どもたちが日本の島々になりきり、きらびやかな衣装でポーズを決める。

 五輪開会式などへの出演は「世界でも類のない日本の長い歴史を知ってもらう絶好の機会」と表さんが提案。神楽を取り入れた演出を希望し、16年に出雲(島根県)や高千穂(宮崎県)など国内の継承団体を集めた「日本創生神楽連合会」を設立した。中学生の息子が国生み神楽を演じる同連合会の嶋本かおり事務局長(淡路市)は「天照大神(あまてらすおおみかみ)の天岩戸(あまのいわと)伝説は、神楽が平穏を導く物語。神楽こそ平和の祭典にふさわしい」とアピール。観光庁などとパイプを持つ表さんが各省庁や国会議員に呼び掛け「神楽伝承フォーラム」の定期開催を始めた。

 17年には地元選出の衆院議員、西村康稔内閣官房副長官を会長に「神楽伝承国会議員連盟」も発足。官房内の五輪推進本部や大会組織委員会への働き掛けを強める。地元では署名活動を展開するほか、子どもたちが願いを託した寄せ書きを、式の演出を統括する狂言師野村萬斎さんに届けた。今月18日には「最後の一押し」として島内で同フォーラムを開催。子どもたちが「オリンピックに神楽を」と気勢を上げた。

 イザナギを演じた高校1年の生徒は「これだけ頑張っているから、行けると信じている」。イザナミ役の中学3年の生徒は「どんな形でもいいから、式に呼んでほしい」と願いを込める。

     ◇     ◇

■採用結果当日まで機密

 五輪の開会式は、開催国の成り立ちや歴史を地域色の強いパフォーマンスで演じるのが一般的。東京大会の組織委が示す式のコンセプトには「歴史の中で培われ、今も生きる日本の美しい感性を大切にする」とあり、神楽を取り入れた演出も十分に考えられると淡路市の関係者はみる。

 パラリンピックを含めて計4回ある開閉会式の総合統括には昨年、野村萬斎さんが就任。映画監督の山崎貴さんや歌手の椎名林檎さんら8人のチームが、四つの式を起承転結の4部作として捉え、企画を練っている。野村さんの元には全国の文化団体などから、出演希望が殺到しているという。

 18日のフォーラムで講演した内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局の諸戸修二統括官は「議員団などから受けた要望は丁寧につないでいるが、情報管理が徹底されていて結果は当日まで分からないだろう」と指摘。「情報が漏れたら変更になってしまう可能性もある。仮に水面下で知らせが入ったとしても、冷静で慎重な対応が必要」と話す。

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