総合 総合 sougou

  • 印刷
今後もパンの食文化の可能性を探りたいと話す日本パン学会の合田清会長(前列中央)と会員ら=神戸新聞社
拡大
今後もパンの食文化の可能性を探りたいと話す日本パン学会の合田清会長(前列中央)と会員ら=神戸新聞社

 「日本パン学会」(事務局・神戸市中央区)が、会員らの論文、随筆を集めた紀要「パン文化研究」第2号を出版した。明治の開港以来、根付いた食文化を追究。軍の食糧として導入されてから日常食に定着するまでの歴史、製造法、種類を多角的に分析し、知られざる一面を浮き彫りにする。「神戸はパンの消費量も多く、食文化としてさらに発展させる可能性を秘めた地域。一助になれば」としている。(津谷治英)

 同会は業界と大学教授らの呼び掛けで2014年に設立された。それまで業界関係者らによる製造技術研究が中心だったが、同会は阪神間に浸透する食文化として注目し、定例会などで成果を発表する。紀要は昨年に続く2冊目。

 今回は「あん」を取り上げる論文が多い。近畿大名誉教授の光永俊郎さんは「餡(アン)の食文化」を寄稿した。中国の点心、日本の和菓子で、あんが食材として利用されてきたことを分析。生菓子、干菓子など種類ごとに系列表を添えて分かりやすく解説した。

 また東洋食品工業短大准教授の宮尾宗央さんは「パンの中身」と題して、あん、ジャム、クリーム、カレーなどに着眼。それぞれの普及史をまとめた。

 そのほか、幕末の兵学者・江川太郎左衛門が兵糧としてパンを試作したことや、明治時代末に起きたロシアパンブームなどの研究もあり、歴史ファンの関心をひく文章が並ぶ。

 総務省の調査も添える。2015~17年の各年の1世帯あたり平均パン消費額(都道府県庁所在地、政令指定都市)では、1位が京都で3万8915円、2位が神戸の3万8179円。食パンは神戸がトップで1万3478円だった。同会は「神戸は新たな食文化を発信する土壌がある。今後は日本酒とパンの相性などテーマを広げてみたい」と抱負を語った。

 ジュンク堂書店三宮店で販売。1620円。

総合の最新
もっと見る

天気(9月20日)

  • 27℃
  • ---℃
  • 20%

  • 28℃
  • ---℃
  • 10%

  • 27℃
  • ---℃
  • 40%

  • 28℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ