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生ビール中ジョッキは「なまちゅう」?「ちゅうなま」?(taa22/stock.adobe.com)
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生ビール中ジョッキは「なまちゅう」?「ちゅうなま」?(taa22/stock.adobe.com)

 東京都内の飲食店にて、「生中ひとつ!」と元気よくドリンク注文した筆者。その瞬間、同じテーブルの人たちからけげんな視線を一身に浴びた。「ナマチュウ…って?」「関西弁?」といじられ放題の中、メニューをよくよく見ると、そこには「中生」とある。これってもしかして新たな「アホ・バカ分布図」ではないだろうか。

■メーカーや組合に取材

 関西では「なまちゅう」で通じるのに、東京では通じない。

 仮説を裏付けるべく、大手ビールメーカーに聞くと「両方聞いたことがありますが、地域差はないような…」と一蹴された。少なくとも呼び名について、メーカー側が推奨することはないそうだ。

 「ビールのことなら知らないことはない」という情報を得て、ビール酒造組合(東京都中央区)に取材。広報担当者は「呼び名もそうですが、分量も定義はありません」。新たな展開である。

 瓶と違って、飲食店が提供するジョッキには“統一基準”はないとのこと。こうしたジョッキ類は、飲食店からの要望に応じて、メーカーが製造する。ジョッキやタンブラーといった形から、グラスの厚みまで様々。「メーカーによっては何十種類も作っているところもあります。最近では、『メガジョッキ』などと呼ばれる巨大サイズも人気のようです」(ビール酒造組合)。飲食店用のジョッキカタログを見ると、ジョッキの容量は300、330、360、380、400、435、500、600、800、1000mlとざっと見ただけでも10種類も存在する。その結果、店によって「中生」のサイズが異なるのだ。

■価格やサイズのばらつき

 背景には2014年4月の消費税増税や2018年春の業務用ビールの値上げなども関係しているようだ。

 同組合によると、値上げによる客離れを防ぐため、飲食店の中には提供価格を据え置きする代わりに、グラスの大きさをサイズダウンし、容量を減らしたところもあったという。苦肉の策といえそうだ。

 筆者が最近立ち寄った店を例にすると、神戸市内の老舗レストランでは生ビール中ジョッキ380ml/572円(税込)。福岡市のビアレストランでは、生ビール中ジョッキ435ml/530円(税込)だった。関東、東海、関西地方に659店舗(2019年7月)を展開する大手居酒屋チェーン「鳥貴族」(大阪市浪速区)は、メニュー全品税込み321円がうたい文句だが、ビールはどうか。「生ビールは『ザ・プレミアム・モルツ』を360ml/321円(税込)で提供しております」(同社広報担当者)。第三のビールに至っては、700ml/321円(税込)。

 同社広報担当者に呼び名の東西差についてたずねたところ、「地域差ではなく、個人やそのお店のメニュー表示によるのではないかと思います」。

     ◇

 ビールメーカーの広報担当さんは、プライベートでは何と注文しますか? 「生ビールの中サイズ、でしょうか」。皆さん生ビールの中サイズ、何と呼びますか。やっぱり「なまちゅう」ですよね!(ネクスト編集部 金井かおる)

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