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ハローワーク神戸に設けられた「キャリアチャレンジ応援コーナー」=神戸市中央区相生町1
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ハローワーク神戸に設けられた「キャリアチャレンジ応援コーナー」=神戸市中央区相生町1

 バブル経済の崩壊などで就職難に見舞われた「就職氷河期世代」を支援する動きが、全国に先駆けて兵庫県内で本格化している。今月3日、ハローワーク神戸(神戸市中央区)に専用の相談窓口を開設した兵庫労働局によると、県内の対象者は1万人前後。17日には尼崎や姫路など3カ所でもオープンする。厳しい雇用環境に耐えてきた当事者は「ようやく安定して働ける機会が巡ってきた」と期待を寄せている。(末永陽子)

 「支援策に本当に効果があるかは分からないけど、社会問題として国が取り組むのはありがたい。これまでは『自己責任論』で片付けられてきたから…」

 阪神間で契約社員として働く女性(40)は語った。

 大学を卒業したのは2001年。この年、就職が決まらないまま大学や高校を出た若者は全国で約11万人に達し、過去2番目の多さだった。

 この女性もやむなく非正規の仕事を繰り返してきた。休日は語学やパソコンスキル、簿記などの勉強に励み、気がつけば10種類以上の資格を取得。それでも正社員は遠かった。

 「上司に嫌われないよう気を使い、休日返上で率先して仕事をしてきたつもり。最近は正社員になることを諦めていました」

 現在の勤め先では週5日、フルタイムで働くが、給料は正社員のほぼ半分。大型連休のあった5月には手取りで10万円ほどしかなかった。職場では管理職に就く後輩も出てきた。

 「正社員になれる最後のチャンスだと思って支援策を活用したい」。契約期間が切れる来春を前に、転職活動を始める予定だ。

     □   □

 就職氷河期の中心層は30代半ば~40代半ば。バブル崩壊後の1993年~2004年ごろに新卒で就職活動をした世代を指す。当時、多くの企業は不景気の急場しのぎで新規採用を抑え、政府も非正規の仕事の範囲を拡大した。

 その後も続く氷河期世代の厳しい雇用実態は、宝塚市が8月に募集した採用試験の競争率にも表れた。

 事務職員3人の採用枠に対し、応募は1816人に上り、倍率は実に605倍。このうち宝塚を含む県内在住者は1168人(64%)で、残る648人は北海道、沖縄を含む33都道府県からの応募だった。同市は技術職などにも枠を広げることを検討している。

【就職氷河期世代への支援】政府が6月にまとめた経済財政運営の指針「骨太方針」で集中支援が打ち出され、2020年度予算編成の概算要求では1344億円を関連予算として計上。3年間で30万人の正規雇用者を増やす計画で、全国のハローワークへの専門窓口設置や資格取得の支援、氷河期世代の失業者らを正社員で雇い入れた企業への助成金拡充などが盛り込まれた。

■ハローワーク県内4カ所 3カ月めど一貫サポート

 兵庫労働局がハローワーク神戸に3日に開設したのは「キャリアチャレンジ応援コーナー」。ニーズの高さを重視し、全国より一足早くオープンさせた。三宮(神戸市中央区)、尼崎(尼崎市)、姫路(姫路市)の各ハローワークも17日に専用窓口を設ける。

 主な対象は35~50歳で、正社員としての就業経験が少ない人らを対象に担当者が個別に支援。就職活動や職業訓練の相談から面接のトレーニング、応募書類作成まで3カ月程度をめどに一貫してサポートする。

 担当者は「マンツーマンで求職者に寄り添う“伴走型”の支援を目指す」と意気込む。ハローワーク神戸(TEL078・362・4575)は平日午前8時半~午後5時15分。

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