総合 総合 sougou

  • 印刷
一連の不正事案について監査結果が公表された神戸新交通=12日午前、神戸市中央区港島6
拡大
一連の不正事案について監査結果が公表された神戸新交通=12日午前、神戸市中央区港島6
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 会社と労働組合の関係を「癒着」と断罪した。12日に公表された神戸市の外郭団体「神戸新交通」(同市中央区)の監査報告書。労組委員長への不適切な貸し付けや給与の不正支給に至った経緯とともに、会社役員らの法的責任も指摘。背景にある「不適切な関係」の是正を求めた。

 監査報告書によると、1996年ごろには「労働組合の飲食費を会社が負担していた」と、関係者の証言で癒着の実相を明らかにした。その背景について「大規模な鉄道会社の労働組合と同等の交際をしていくには(組合に)財務的に大きな負担が伴ったことが推測される」と指摘する。

 会社側は当初、組合経費を交際費として負担していた。しかし交際費削減の流れが強まり、2002年以降は実態のない時間外勤務手当を組合役員の給与に上乗せして支給するように。05年度には465万円が組合側に上乗せされた。

 不正常な関係はそれでも一時的には解消へ向かう。06年8月ごろ、組合活動で離職した分の給与について、組合が会社に返還する「離職費」の未払い問題が発生。会社側は離職費を請求しない代わりに、時間外勤務手当の上乗せを段階的に廃止する方針を伝え、09年度には年100万円まで削減された。

 流れが変わったのは10年度。大規模な経営改善が必要となった会社は、賃金カットやリストラを進めるため、組合側に協力を要請。年100万円だった「労務対策費」を年360万円に増額したうえ、今後減額しない覚書まで結ばれた。

 抑制方向に向かっていた便宜供与をなぜ復活したのか。この点について監査報告書は「執行委員長を含む多くの組合役員は、新交通からの経済的援助について、知らない、(訴訟中のため)答えられないと回答した」とし、監査に非協力的だったとみられる組合の姿勢をうかがわせた。そして「労使関係が悪化したことを踏まえ、委員長との関係改善を図るためであったと考えられる」と推測するにとどまった。

 神戸新交通の後藤範三社長は「監査結果を真摯(しんし)に受け止め、厳正かつ早急に対応したい」とした。同社は、過去の役職員を含めた同社役員の責任を調査する調査委員会を設置しており、委員会の答申を踏まえ、関係者を処分するという。

 一方、組合側は、同社による不正支給分の返還要求に対し、返還対象とされた計約2560万円の支払債務が存在しないことの確認を求め、神戸地裁に提訴した。同社は監査結果を踏まえ、今月末にも反訴する方針で、会社と組合の関係は法廷闘争へと変貌している。

 また、市会の特別委員会でも、真相究明を目指して関係者を参考人招致するなどして追及が続いている。(長谷部 崇、石沢菜々子)

総合の最新
もっと見る

天気(10月20日)

  • 25℃
  • ---℃
  • 0%

  • 21℃
  • ---℃
  • 10%

  • 25℃
  • ---℃
  • 0%

  • 25℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ