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台湾中部大地震20年を前に、台湾と神戸の関わりを藤本真一さんに語る天川佳美さん=神戸市中央区加納町6、東遊園地
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台湾中部大地震20年を前に、台湾と神戸の関わりを藤本真一さんに語る天川佳美さん=神戸市中央区加納町6、東遊園地

 2400人以上が亡くなった1999年の台湾中部大地震から21日で20年になるのを機に、被災地の南投県桃米村で開かれる追悼行事に、阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する神戸・東遊園地のガス灯「1・17希望の灯(あか)り」が初めて分灯される。灯りが海外へ渡るのは初めてで、村では常設することも検討されている。震災をきっかけに復興支援でつながった神戸と台湾の市民交流に、新たなシンボルが加わる。(竹本拓也)

 台湾中部大地震は阪神・淡路から4年後の9月21日午前1時47分に発生。南投県や台中県の農村部を中心に5万戸以上の住宅が全壊した。阪神・淡路からの復興途上だった神戸からも多くの市民が駆け付け、まちづくりなどで長期にわたる支援に取り組んだ。

 2005年には、阪神・淡路大震災で焼失した神戸市長田区のカトリック鷹取教会(現カトリックたかとり教会)に建てられた紙の建築物「ペーパードーム」の移設先として、ドームを訪れた台湾の被災者代表が受け入れを表明。同教会周辺の野田北部地区住民らが教会の再建まで集会場所としてきた建物で、台湾では観光による復興を目指す拠点として移築が決まった。

 神戸側は移送費用の調達などに奔走し、08年に桃米村に完成。現在は音楽会や講演などで年間約20万人が利用する場となり、両被災地の交流が深まった。

 神戸と台湾の間では、他にも多くの被災地交流が行われてきた。神戸市長田区のNPO法人「まち・コミュニケーション」が福井県おおい町の古民家を台湾へ寄贈した際には、移設作業に両国の大工やボランティアら約5千人が協力。東日本大震災後には、神戸と台湾、東北の芸術家が、住民と一緒に被災建物に壁画を描いた。今年1月17日には台湾の市民団体が東遊園地を訪れ、阪神・淡路での追悼の在り方を学んでいる。

 台湾支援に関わってきた「被災地市民交流会」のメンバー天川佳美さん(69)は、阪神・淡路から25年、台湾中部20年の節目を前に、希望の灯りの分灯を発案。NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り(HANDS)」が台湾側へ打診し、分灯が実現することに。常設が決まれば、国内の被災地8カ所に次ぐ9カ所目、国外では初となる。

 ペーパードームなどで開かれる追悼式には、同交流会や神戸市役所、兵庫県立大の関係者ら30人以上が参加する。神戸の市民有志の仲介で台湾との交流が始まった中越地震や東日本大震災の関係者も出席する。

 天川さんは「阪神・淡路で台湾から多くの支援をいただいたことを忘れない。台湾では復興に向かって進む人たちからいつも熱意をもらい、それが次の交流へのエネルギーとなった。今後も神戸らしい交流の形を示したい」と話す。

 灯りは17日に分灯され、21日夜に営まれるミサの後、HANDS代表理事の藤本真一さん(35)が手渡す。藤本さんは「神戸も台湾も地震から20年以上を経た被災地となった。灯りの存在を通じて震災を語り、被災地の絆に思いをはせるきっかけになれば」と期待を込めた。

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