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兵庫運河を渡る和田岬線の103系=神戸市兵庫区
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兵庫運河を渡る和田岬線の103系=神戸市兵庫区
鉄道ファンに見守られ運行を終えた大阪環状線の201系=JR京橋駅
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鉄道ファンに見守られ運行を終えた大阪環状線の201系=JR京橋駅
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 JR各社で国鉄時代に製造された車両の引退が相次いでいる。1987年の国鉄分割民営化から32年。高性能な新型車両への置き換えが進み、安全性や乗り心地が向上する一方で、鉄道ファンからは別れを惜しむ声も。国鉄型車両が比較的多く残るJR西日本管内には全国各地から“撮り鉄”が訪れ、兵庫県のローカル線でも珍しい車両にカメラを向けている。(田中真治)

 6月7日、JR大阪環状線の京橋駅は、オレンジ色の「201系」のラストランを見守るファンであふれた。安全のため運行ダイヤは非公開だったが、奈良県の男子中学生(14)は「会員制交流サイト(SNS)で知った」といい、この日は始発から乗車。「列車の顔と色の調和が好き」と何度もシャッターを切った。

 201系は、1980年代から神戸線などをブルーの塗装で運行し、2005年に環状線に転用された。約半世紀にわたり活躍し、環状線のシンボル的なオレンジ色の「103系」は2年前に引退。残る国鉄型が姿を消すのも時間の問題とみられていた。

 JR西の国鉄型車両は約1500両で、在来線車両の27・8%に当たる。JR東日本の8・7%に比べて多く残っているとはいえ、9月末には和歌山線や奈良の桜井線で新型の投入が完了予定で、「105系」などが引退を控える。

 消えゆく姿をとらえようと、遠方から関西まで撮影に遠征する人も。よく取り上げられるポイントの一つが、神戸の和田岬線だ。

 兵庫駅からわずか1駅の山陽線の支線を走るのは、他では見られないブルーの103系。扇風機がくるくる回る車内も昭和っぽい。「大都市の中に支線があり、レトロな車両が現役でいるのが面白い」と、関西学院大鉄道研究会OB会の男性(60)。三菱重工業神戸造船所などへの通勤の足のため、運行は朝夕のみ、休日はわずか2往復というのも、ファン心理をくすぐる。

 田園風景に映える赤色をラインカラーとする播但線も注目度が高い。寺前駅を境に姫路寄りは電化され、和田山寄りは非電化区間。国鉄型の電車と気動車が同時に楽しめる珍しい路線と男性も強く推す。

 「丈夫で長持ちする国鉄型の頑張りに、人生を重ね元気づけられる。若い世代も憧れを抱くのでは」

 昭和から令和へ駆け抜ける国鉄型車両。会えるのは今のうちだ。

     ◇     ◇

■JR東海は残り8両

 国鉄型車両は、老朽化し故障しがちなのが敬遠され、省エネルギーで運行コストも低減できる新型に置き換えが進む。JR上場4社(東日本、東海、西日本、九州)は業績堅調を追い風に、車両新造を含めた設備投資を活発化させている。

 JR東海の国鉄型は、1986年に登場した「211系」計8両だけと風前のともしび。引退の時期は決まっていないというが、同社が先陣を切って国鉄製から“卒業”するのは確実な情勢だ。

 JR東日本は、81年に登場した特急踊り子の「185系」を、2021年までに別の車両に交換し、全て引退させる方針。主に東北地方の非電化路線に残る、1977年登場の気動車「キハ40」も順次退く。

 JR九州も、今年3月のダイヤ改正を機に、福岡県の香椎線で活躍してきた気動車「キハ40」「キハ47」を全て引退させ、最新の蓄電池電車に切り替えた。

 同社だけに在籍し、長崎県内の大村線などを走る74~75年製の気動車「キハ66・67」も数年以内に消える見通し。青柳俊彦社長は「これからは気動車の置き換えが主流になる。(新車両への交換で)維持費の削減もできる」との経営方針を示している。

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