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兵庫県立美術館分館として生まれ変わることになった頴川美術館=9日午前、西宮市上甲東園1(撮影・名倉あかり)
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兵庫県立美術館分館として生まれ変わることになった頴川美術館=9日午前、西宮市上甲東園1(撮影・名倉あかり)
壮大な構図の「三保松原図」。鑑賞に訪れた人たちは名品の世界を堪能した=2013年3月、頴川美術館
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壮大な構図の「三保松原図」。鑑賞に訪れた人たちは名品の世界を堪能した=2013年3月、頴川美術館

 重要文化財の水墨画「三保(みほの)松原図」(伝能阿弥筆)などを所蔵する兵庫県西宮市上甲東園1の私立美術館「頴川(えがわ)美術館」が、約500点の収蔵品全てや土地(計約620平方メートル)、建物(2階建て、延べ約340平方メートル)、ホールなどを兵庫県に無償で寄贈したことが分かった。県は建物の耐震化工事などを実施した後、来年10月に「県立美術館」の分館として、現地でリニューアルオープンさせる予定。県によると、「私立」の美術館が公立に生まれ変わるのは異例という。

 頴川美術館は幸福銀行元社長頴川徳助氏の収集を基に、1973年に開館。公益財団法人が運営し、近世の日本絵画と茶道具を中心に、約500点を所蔵する。

 重要文化財も4点あり、楽焼の祖・長次郎による赤楽茶碗(ちゃわん)「無一物(むいちもつ)」、平安-鎌倉期の「阿弥陀曼荼羅(まんだら)図」、室町期のやまと絵「山王霊験記」を保管する。「奇想の絵師」と呼ばれた長沢芦雪(ろせつ)の水墨画「月夜山水図」など評価の高い重要美術品4点も含まれている。

 県教育委員会によると、主に春と秋にオープンしており、昨年1年間の入館者は2054人。隣接するホールで文化講座なども開催し、1622人の利用があった。

 昨年9月に同法人から「管理費用が負担になっている」と寄贈の申し出があり、県が対応を検討。「貴重な所蔵品を散逸させられない」と受け入れを決めた。

 法人はすでに3月末に解散しており、所有権譲り渡しの手続きが完了。現在は休館している。県教委は美術館の耐震化やホールの改修工事などのため、県議会定例会に補正予算案で2億3400万円を計上し、可決した。リニューアルは来年10月の予定で、「県立美術館西宮頴川分館」(仮称)として通年開館にする予定という。

 同館の館長代理だった堀家広子さんは「50年近く地域の方に愛していただいた美術館。これからも広く県民に利用してもらえれば」としている。(前川茂之)

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