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大人1人が楽に入れるきゃみんの内部。ほどよい暗さで快適な仮眠ができる=神戸市西区南別府2
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大人1人が楽に入れるきゃみんの内部。ほどよい暗さで快適な仮眠ができる=神戸市西区南別府2

 働き方改革や仕事の効率化で注目を集める仮眠。だが、職場や学校で場所を確保するのは難しい。そこで「どこでも仮眠できる場所を」と、神戸大の学生が組み立て式の設備を開発した。神戸市内のバス営業所に設置したところ、日々の運転に神経を使うドライバーたちから好評だ。産学連携で仮眠に新風を起こせるか。(長沢伸一)

 神姫バス明石営業所(神戸市西区)にある仮眠室の一角。長さ2・3メートル、幅1・6メートル、高さ1・8メートル。大きな木箱の中をのぞくと布団が敷いてあった。荷物を置く場所もあり、大人1人が楽に寝られる広さだ。

 「これが僕たちが考えた仮眠設備、通称きゃみんです」。プロジェクト代表を務める神戸大経営学部4年の菅原颯馬さん(22)が語る。

 「自分たちが大学内に仮眠場所が欲しかったのがきっかけ」という。昨年10月にプロジェクトを開始した。大学生100人に調査し、仮眠へのニーズを確認。大学キャンパスでの仮眠から「きゃみん」と名付けた。

 昨年開かれた日本最大級の学生ビジネスコンテスト「キャンパスベンチャーグランプリ大阪」に出品し、入賞を果たした。その後、段ボールなどで試作品を制作。5月下旬、神戸大の施設内に4日間置き、反応を調べたところ、延べ50人以上が利用し、複数回使った人もいた。

 神姫バス明石営業所にあったきゃみんは、過去の調査を踏まえ、東京大、横浜国立大、首都大学東京で建築を学ぶ大学院生が設計。組み立てる時に大きさが調整できる。材料費は約7万円、4日程度で完成する。

 「真っ暗よりも薄暗い方が寝やすい」との意見を反映。電球を2個つけ、天井の布の色はベージュを選ぶなど明るさも工夫した。

 同営業所では約130人のバス運転手が働く。「乗客の命を預かるから、運転中は安全確保に神経を使う。過労運転防止のために睡眠の効果を上げることが命題だった」と松末衛(まもる)所長(50)。設置は当初、8月下旬の3日間の予定だったが、好評だったため、10月8日まで1カ月余り延長した。

 畳の上に10枚以上の布団が並ぶ既存の仮眠室。仕切りがない空間に多い時で10人以上の運転手が雑魚寝していた。きゃみんを利用した運転手(36)は「周囲を気にせず、ゆっくり寝られた。頭がすっきりして仕事ができた」と満足そうだ。

 将来的にはシェアオフィスや駅、図書館などでの設置を視野に入れる。「日本全体に手軽に寝られる空間を増やし、ビジネスにしていきたい」と菅原さん。実用化に向け改良を続けていく。

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