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ダイオウグソクムシの縫いぐるみ=神戸市立須磨海浜水族園
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ダイオウグソクムシの縫いぐるみ=神戸市立須磨海浜水族園
本物のように丸くなるダンゴムシのフィギュア=加古川市内
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本物のように丸くなるダンゴムシのフィギュア=加古川市内
ダンゴムシ
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ダンゴムシ

 小さくてかわいいけれど、よく見ると少々不気味。触ると丸くなる「ダンゴムシ」がちょっとしたブームになっている。リアルな巨大フィギュアは異例のヒット商品になり、書店にはダンゴムシの飼育セットが並ぶ。都市部を中心に自然に接する機会が減ったこともあり、研究者は「身近では数少ないユニークな虫として、ダンゴムシの魅力が見直されている」と話す。(本田純一)

 ダンゴムシは、カブトムシやチョウなどの昆虫とは異なる等脚類の仲間。7対の脚があり、公園や家の庭など身近な場所で観察できる。

 ブームのけん引役は、バンダイ(東京)が昨年8月に発売したカプセル玩具ガチャガチャのフィギュア。大きさは実物の10倍で、ちょうど手のひらに乗るサイズ。甲殻や脚は精密さにこだわり、触ると丸くなる性質も再現した。ガチャガチャは20万個売れるとヒット商品とされるが、ダンゴムシはわずか1年間で約150万個も売れた。

 同社開発担当の誉田(ほんだ)恒之さん(50)は「本物では分かりにくい脚の形がよく分かり、特に大人の男性に喜ばれている」とする。兵庫県内でも一時品薄になった玩具店があり、今年8月に加古川ヤマトヤシキ(加古川市)であった昆虫との触れ合いイベントでは、20日間でダンゴムシのガチャガチャがほぼ売り切れた。

 神戸市立須磨海浜水族園(同市須磨区)のグッズ売り場では、世界最大のダンゴムシの仲間「ダイオウグソクムシ」の縫いぐるみが人気商品となり、書店では子ども向けの飼育セットが話題を集める。発行する学習教材販売の学研プラス(東京)は「1年間で約1万個が売れている」と好調ぶりをアピールする。

 学校での関心も高い。兵庫県立人と自然の博物館(三田市)には近年、小学校などからダンゴムシについての解説依頼が増えているという。

 人気の背景について、ダンゴムシを研究する鳥取大農学部の唐沢重考(しげのり)教授(43)=土壌生物学=は「都会ではトンボやカタツムリなど身近な生き物が見られなくなり、代わりにダンゴムシが子どもたちに親しまれるようになった」と指摘。「フィギュアをきっかけに、かわいさだけでなくグロテスクな一面が大人の男性の心をつかんだのではないか」と話している。

■詳しい生態今も不明 兵庫県内は複数種生息

 ダンゴムシは身近な昆虫ながら詳しい生態が分かっていない。兵庫県立人と自然の博物館によると、種類数は丸くならないワラジムシを含めて100~130種ほどとされるが、はっきりとはしていない。

 実は市街地で主に目にするのは、明治以降に増えた外来種。在来種の多くは森林に生息し、人目に触れる機会が少ないという。

 兵庫県内の生息状況を見ると、神戸市から播磨地域は、背が低く細長い「ハナダカダンゴムシ」が多い全国でも珍しい地域。また阪神間では、体が大きいクマワラジムシなどの生息が目立つという。ダンゴムシに詳しい同館研究員の鈴木武さん(57)は「兵庫はダンゴムシ王国。多くは港から移入したのだろう」と説明する。

 神戸市立須磨海浜水族園でダイオウグソクムシを担当する飼育員、加茂耕太朗さん(27)は「ダンゴムシの仲間は、かわいらしい見た目とメカニカルな脚のギャップがいい。造形美を感じさせる。ブームを機に研究が進んでほしい」と話していた。(本田純一)

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