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歴史資料の収集や展示について話し合われたワークショップ=神戸市中央区内
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歴史資料の収集や展示について話し合われたワークショップ=神戸市中央区内

 華僑の資料を集めた国内で唯一の専門施設「神戸華僑歴史博物館」(神戸市中央区)の創設40周年記念ワークショップ「これからの華僑博物館-資料の収集と展示の刷新」が、同館のある神戸中華総商会ビルで開かれた。同館や孫文記念館(同市垂水区)、神戸大の研究者らが、歴史資料の保存や市民への情報発信について意見を交わした。(金井恒幸)

 1979年開館。神戸華僑の歴史や戦後の華僑社会と日本人との共生などをテーマに常設展示する。年間約2500人が訪れ、横浜でも華僑資料室の構想が進んでいるという。

 まず同博物館の現状と直面する課題について同館運営委員で神戸大名誉教授の安井三吉さんが講演した。

 課題として、スタッフの高齢化や展示・資料整理の専門家がいないこと、近年来日した華僑との関係が希薄な点などを指摘。華僑社会や大学との関係強化を目的に、南京町の春節祭に合わせた展示▽神戸中華同文学校への見学呼び掛け▽大学生への華僑研究協力依頼-などを行っているとした。館の運営はボランティアが担うため専門性に限界があり、「他施設の学芸員や研究者などの協力を得て、資料のデジタル化や見せる工夫をさらに進めたい」と話した。

 孫文記念館主任研究員の蒋海波さんは、海外にある同様の記念館などと共同特別展示をしたり、孫文生誕月の11月に毎年特別展を続けたりし、対外的にアピールしてきたことを報告。一方、資料収集は提供や寄贈に頼ることが多く、「資料が孫文関連か、確認を適切に行い、できるだけ公開につなげたい」と話した。

 神阪京華僑口述記録研究会会員の夏目裕介さんは、「華僑の『生きた歴史』を記録する」と題し、2007年からこれまでに45人から聞き取り調査を行ったことを報告。「音声データだけでなく映像記録も保存し、博物館で公開したい」と抱負を語った。

 神戸大地域連携推進室特命准教授で歴史資料ネットワーク副代表の松下正和さんは「『地域歴史遺産』の保全と活用」をテーマに普遍的な課題を述べた。災害で被災した古文書などを保全するだけでなく、地域の人に普段から歴史資料の展示などを手伝ってもらうことで「資料の理解を深め、守ろうという気持ちになってもらうことが大切」とした。

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