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「一発屋芸人」だとは、まだ娘に話していないという髭男爵の山田ルイ53世さん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
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「一発屋芸人」だとは、まだ娘に話していないという髭男爵の山田ルイ53世さん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
〈とっておき〉ベッドに取り付けたメリー。「買ったはいいが興味を示さず、オリジナルのあやし方を編み出すきっかけになった」
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〈とっておき〉ベッドに取り付けたメリー。「買ったはいいが興味を示さず、オリジナルのあやし方を編み出すきっかけになった」

 中世貴族の衣装にワイングラスを持ち、「ルネッサーンス」のフレーズで一世を風靡(ふうび)したお笑いコンビ「髭男爵(ひげだんしゃく)」の山田ルイ53世さん(44)。中学2年から不登校になり6年間にわたる引きこもり生活や、「一発屋芸人」としての悲喜こもごもの半生を本にまとめるなど文筆家としても活動の幅が広がっています。7歳と4カ月の姉妹の子育てや、子どものあやし方を尋ねました。(聞き手・井上 駿)

 -子育てのモットーは。

 「子どもの一挙手一投足に全力でリアクションを取ることです。まばたき一つにも『おおっ』と大げさに返しています。芸人として、自分の芸に反応がないときの寂しさは熟知していますから。そんな殺伐とした空気感じゃなく、『あなたが何かをすれば、世界は反応するんだよ』とメッセージを送り続けています。おかげでとっても表情が豊かで、顔芸もできる。よく話すので、喉も仕上がってますよ」

 「あと、引きこもっていた経験があるので、娘には社交的になってほしい。他人と暮らすことに苦痛を感じない人になってほしいですね」

 -職業はお笑い芸人だと子どもにカミングアウトしていますか。

 「伝えてはいませんが、長女はうすうす気付いています。『フレキシブルに働くサラリーマン』で通しています。最近は物書きの仕事が増えたので、そういう仕事だと思っているのかもしれません。芸人の仕事は恥じるものではありません。ただ、『一発屋』に含まれる苦味成分。この珍味みたいな味は、まだ娘には早いかなと思っています」

 -どうやってあやしていますか。

 「自分がおもちゃのない家庭に育ったので、いろいろ買ったんだけど駄目でした。芸人らしく徒手空拳で勝負。『んー』とお坊さんの読経のようにうなってみたり、『シュッ、シュッ』って言いながら体をさすってみたり。オリジナルのあやし方を考えるのは楽しかった。ピタッと娘が泣きやむのを見て、妻が『どうやったの』と驚く瞬間、『どうや、見たかっ』と、優越感に浸れますよ」

 -引きこもりや芸人としての下積み経験は何か生きていますか。

 「自分に限っていえば、引きこもった6年間は無駄だったと思っています。普通ってとてもレベルが高い。芸人で飯を食っていけるまで、自分は社会には属していなかった。だから、普通で立派。楽しく暮らしていってくれればいいと思います」

 -子育て世代にエールを。

 「子どもが生まれたらいきなり聖人君子になるわけではない。育児の愚痴はもっと吐き出していいはずです。ママ・パパタレントの育児話はしょせんエンターテインメント。無理やり上げた育児のハードルにすねをぶつけて、痛がる必要なんてないんです」

     ◇     ◇

【やまだ・るいごじゅうさんせい】本名・山田順三。1975年兵庫県三木市生まれ。同市立緑が丘小学校から六甲学院中に進むが、不登校に。愛媛大中退。99年に「髭男爵」結成。著書に「一発屋芸人列伝」。

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