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鮮やかな盛り付けの「ベジタリアンプレート」=神戸市中央区北長狭通3、モダナークファームカフェ
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鮮やかな盛り付けの「ベジタリアンプレート」=神戸市中央区北長狭通3、モダナークファームカフェ
肉を使わずに肉の食感を再現した「野菜餃子」=神戸市中央区栄町通2、元祖ぎょうざ苑
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肉を使わずに肉の食感を再現した「野菜餃子」=神戸市中央区栄町通2、元祖ぎょうざ苑

 健康や美容への意識の高まりを受け、肉食を避けて菜食を重視する傾向が強まっている。全国でベジタリアンメニューを提供する飲食店の数はこの3年で倍増。代替肉の開発や、緩やかな菜食「ゆるベジ」の提案など、飲食業界もあの手この手を繰り出しており、ベジタリアン市場は新たな展開を見せている。(喜田美咲)

 「肉なしとは思えない 魔法の餃子(ぎょうざ)!」。店頭のパネルでアピールするのは、みそだれで食べる神戸餃子の発祥店をうたう「元祖ぎょうざ苑(えん)」。肉の代わりには加工した大豆を使う。レンコンを加えることで食感を際立たせ、隠し味に神戸市北区の有馬地域で育った「有馬山椒(さんしょう)」も加える。

 「肉の食感にこだわり抜いた」と、同店の頃末灯留(ころすえとおる)代表(52)はにやり。3年ほど前に客からの要望で開発に乗り出したという。

 国内のベジタリアンメニュー提供店は、2016年の約700店から19年には1400店超へ倍増した。神戸市内でもこの6年ほどで少なくとも8店のベジタリアン料理店が新規開店している。食に制限のある人向けの情報サイト「フレンバシー」は「健康や環境を考える日本人や、宗教上の理由で食に制限のある訪日外国人の増加により、需要が増えた」と分析する。

 「肉は制限したいけど、がっつり食べたい」。消費者のニーズを捉えようと、提供する店などはさまざまな工夫を凝らす。

 キノコや野菜を主原料にした代替肉で「肉らしさ」を追求するのは、神戸市中央区の企業「フードピクト」。もともとは料理の使用食材を表示する「フードピクト」の作成会社だが、取引先のホテルから「ベジタリアンやビーガン向けの大豆肉では、一般客に物足りない」と相談を受け、昨秋から商品開発を始めた。

 今年1月に販売した代替肉「プラントベースドミート」は米国の先進的な調理方法を導入し、食材ごとに切り方に変化をつけてひき肉の食感を再現。アミノ酸のうま味成分を多く含む食材を選んだ。同社は「そぼろやミートボールなどにぴったり」と胸を張る。

 食生活まるごと菜食主義にするのはハードルが高くても、週1回や月1回なら-。緩やかに菜食に取り組む「ゆるベジ」も広がり始めている。

 神戸市中央区で20年来のベジタリアン料理店「モダナークファームカフェ」を営む切東璃音(きりひがしりね)さん(56)は、若い女性を中心に人気の「マクロビオティック(玄米菜食)」の影響を指摘。「週に1度などと決めて定期的に来る人が多い。カラフルに並んだ野菜に『おしゃれ』と喜んでもらえる。肉を控える日をつくることで、環境や健康に目を向けるきっかけにしてもらえれば」と話している。

■ベジタリアン 多様なスタイル

 NPO法人日本ベジタリアン協会(大阪市淀川区)によると、一般的に「ベジタリアン」と呼ばれる菜食主義には、いくつかの分類があるという。「ビーガン」は、食事だけではなく、服装や装飾に至るまでの動物由来の製品を拒む。また「ラクト・オボ・ベジタリアン」は、植物性食品に加え乳製品や卵を食べる人を指し、欧米のベジタリアンに多い。

 今月6日には、超党派の国会議員が「ベジタリアンおもてなし議連」を発足させた。東京五輪・パラリンピックに向け、さらなる訪日外国人の増加が予想され、国内のベジタリアン対応を推進する。

 同協会の橋本晃一事務局長は「国内ではまだ広がり始めたばかり。世界のいろいろな菜食を国内に紹介し、菜食そのものとともに、受け入れ方についても広めたい」と話している。

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