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感極まった表情でゴールする西川秀文さん=17日午後、神戸市中央区港島中町6(撮影・辰巳直之)
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感極まった表情でゴールする西川秀文さん=17日午後、神戸市中央区港島中町6(撮影・辰巳直之)

 25年目の神戸を2万人が駆けた。秋空の下、17日に行われた第9回神戸マラソン(神戸新聞社など共催)。宮城県や熊本県など被災地からのランナーも一歩一歩、ゴールを目指した。今年の台風で被害を受けた人もいた。阪神・淡路大震災から間もなく四半世紀。応援が力になることを知っているこの街に、エールがこだました。

 「熊本の期待と沿道の声援に応えよう」。熊本地震の被災地から初の「震災交流ランナー」として参加した熊本市のメロン農家、西川秀文さん(70)はそんな思いを抱いて力走した。

 16年4月の地震では、自宅の屋根瓦が落ちる程度の被害で済んだ。しかし、今も仮設住宅などで暮らす人が多い。県民の心の支えである熊本城も崩れた。「一つの地震がどれほど大きな爪痕を残すか思い知った」

 23歳の時、野宿しながら九州1周約1千キロを走破したことがある。30、40代では地元の中学校陸上部を指導するなど、長年ランニングに親しんできた。

 今年2月の熊本城マラソンでフルマラソンを引退するつもりだったが、交流ランナーにと声がかかった。メロンの定植がある11月は1年で最も忙しい時期。悩んだが、妻宣子さん(69)が「いい記念になるから」と背中を押してくれた。

 「初めて走る神戸の町並みを楽しもうと思っていたけど、疲れがだんだん膝にきて、それどころじゃなかった」と苦笑いする。

 阪神・淡路で、高速道路が横倒しになったテレビの映像はよく覚えている。「地震は怖い」と印象は強烈だったが、遠い被災地でもあった。ゴール手前、神戸大橋からの景色を見て「ああ、復興したんだ」と感じた。

 「熊本に帰ったら、たくさんの人の応援で走り切れた、と報告しますよ」。引退は取り消し。来年も、熊本城マラソンに出ることを心に決めた。(竹本拓也、長谷部崇)

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