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発達障害者らの職場環境を整えるための人材を育成する「精神・発達障害者しごとサポーター」養成講座=今年8月、兵庫県宍粟市山崎町中広瀬
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発達障害者らの職場環境を整えるための人材を育成する「精神・発達障害者しごとサポーター」養成講座=今年8月、兵庫県宍粟市山崎町中広瀬
「しごとサポーター」を認定するステッカーやストラップ
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「しごとサポーター」を認定するステッカーやストラップ

 「仕事が遅い」「無神経だ」-。精神・発達障害が原因で上司や同僚に暴言を吐かれるなど、職場の人間関係に悩む障害者が増えている。中でも発達障害の人は、見た目に分かりにくいことから、周囲の理解を得られずに転職を繰り返す人が多い。障害者雇用の促進が求められる中、職場への定着支援が新たな課題に浮上しており、障害者を手助けする「サポーター」制度を導入する動きも広がっている。(末永陽子)

 兵庫県内に住む30代男性は専門学校を卒業後、実家近くの福祉施設に就職。直後から利用者や同僚とのトラブルが絶えず、半年ほどで退職した。

 当時を知る男性の友人は「時短勤務の上司にも残業を強要したり、利用者の冗談を受け流すことができずに大声で非難したりすることがあった」と明かす。人手が足りずに業務が増えた日はパニックを起こし、無断で帰宅した日も。自分のミスを謝ると、上司から「その言い方、ふざけてるのか」と怒鳴られたこともあったという。

 幼少期から「空気が読めない」「無神経」と言われ周囲との摩擦は絶えなかったが、本人は「付き合いの長い友人もいるし、勉強は楽しかった。生活に問題はなかった」。その後働いた小売店でもなじめず、職を転々とした。「どうしてみんなと同じようにできないのだろう」。悩み続けた。

 数年前、友人に促されて初めて病院に相談。「自閉症スペクトラム障害」などと診断された。全く自覚が無かったためショックを受けたが、「原因が分かって少しほっとした」。

 今は障害者枠で採用された企業で働く。「仕事が遅い」とからかわれることもあるが、「健常者と同じように働けなくても、できる範囲で働き続けたい」。

     ◇

 法定雇用率の引き上げなどを背景に、障害者雇用は拡大しており、厚生労働省は障害者の職場環境を改善するため、2017年9月から「精神・発達障害者しごとサポーター」制度を設けた。養成講座を受けた人はステッカーなどを身につけ、障害者の“応援者”になるという。

 3月末までの養成講座の受講者は全国で約10万4千人に上る。兵庫県内でも、自治体や企業で行う「出前養成講座」が17年度の31回から、18年度は93回と3倍増に。障害者を受け入れる職場でも理解を深めようとする取り組みが広がる。

 講座では、兵庫労働局の担当者らが疾患の種類や特性、一緒に働く上でのポイントを解説。指示は抽象的な表現や曖昧な言い回しを避ける▽口頭のみではなく書面で依頼する-などの事例を示し、指導している。

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