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同志社大教授・太田肇さん
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同志社大教授・太田肇さん

■背景に「認められたい」欲求 

 「仲間内で認められたい」という承認欲求を、神戸市立東須磨小学校の加害教員たちは抱いていたのではないだろうか。(アルバイトらが悪ふざけの動画をインターネット上に投稿する)バイトテロや、ハロウィーン騒動を引き起こす人らと似ている。

 承認欲求にとらわれるのは、自らの存在感を見せつけたがる加害者だけではない。第三者は仲間外れにされたくないから傍観する。被害者も共同体の中にいたいから、少々いじめられても笑ってやり過ごす。そんな構図がエスカレートし、今回の問題に至ったのだと感じている。

 承認欲求をはじめ、「成長」「達成」「自己実現」といった「高い次元の欲求」が生まれるのは、経済的に豊かになって基礎的な欲求がほぼ満たされている現代の特徴だ。

 そうした高い次元の欲求を妨げないのが「個人を尊重する組織」。自由と自己責任が大切になる。だが実際は、内部で個人を厳しく管理する時代遅れの「家父長型組織」が見受けられ、不自由と無責任がはびこっているとも感じる。

 そう考えると、学校は何よりまず、閉鎖的な体質を改善する必要がある。教員の人材交流を促し、学校外で研究発表する機会を増やすことが望ましい。

 さらに、ホームページなどで一人一人の教員が活躍する姿を「見える化」するといいだろう。屈折した承認欲求が現れないためには、教員自身が夢や目標を持つことが大切だ。

 また、非常勤などでいいから、教育委員会事務局にも教育の専門家など外部から人材を登用すればどうか。人事権限を持たせて、新たなスタイルの研修を行うなど、学校の“タコツボ化”を防ぐことが求められる。(聞き手・佐藤健介)

【おおた・はじめ】1954年、兵庫県但東町(現豊岡市)生まれ。同志社大政策学部教授。神戸大大学院経営学研究科修了。個人を尊重する組織を研究。「『承認欲求』の呪縛」など著書多数。

    ◇     ◇

 さまざまな分野の方に聞くリレーインタビュー「先生はいま 私の考え」は随時、掲載します。

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