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男性から預かったスーツケースを撮影する店員=神戸市中央区北長狭通1
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男性から預かったスーツケースを撮影する店員=神戸市中央区北長狭通1
預かり可能な店舗名を示す「ecbo cloak(エクボクローク)」の画面
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預かり可能な店舗名を示す「ecbo cloak(エクボクローク)」の画面
神戸新聞NEXT
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 今、観光のキーワードは「手ぶら」。店舗や駅などの空きスペースを活用し、荷物を預かるサービスが全国で広がっている。訪日外国人観光客(インバウンド)をさらに増やそうと、官民を挙げた動きが顕著だ。観光地で大きなスーツケースを引きずる姿は、やがて消えるかも?(篠原拓真)

▼スマホで簡単

 JR三ノ宮駅近く、中古スーツケース販売などを営む「たびサポ」。店に入ってきた男性がスマートフォンの画面を見せる。店員はタブレット端末で男性のスーツケースを撮影し、「いってらっしゃい」。十数秒ほどで預かり完了だ。

 預けたのは、千葉県松戸市からサッカー観戦に来た会社員(55)。1泊用スーツケースを指し「この大きさのコインロッカーがなかなか無い。すぐに預けられて便利ですよ」と笑顔で話す。

 利用したのは荷物預かりシェアリングサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」。スペースのある店舗と、荷物を預けたい利用者をつなげるシステムで、利用者はスマホやパソコンで預け場所の検索や予約ができる。

 1日預けて1個400円か700円。支払いはクレジットカードで決済する。荷物を預ける際に撮影した写真は万一のため、店舗と利用者に共有する。

 エクボクロークは2017年1月、運用を開始。運営するecbo社(東京)によると、導入店舗は全国で千店舗以上。兵庫県では同年7月から始まり、神戸・三宮や元町を中心に増えつつある。

▼個人客に照準

 インバウンドは個人旅行が増える傾向にある。バスツアーなども減り、大きな荷物の持ち運びは観光客にとってストレスだ。

 神戸・南京町近くのゲストハウス「神戸なでしこ屋」マネジャーの向山亮太さん(33)は「長期滞在になると、15キロぐらいのかばんを持ち歩く人もいる」と言う。

 「京都や大阪観光の後に姫路や岡山へ行く客が神戸や明石を見て回りたくても、途中で荷物を預ける場所が無くて困っている人も多い」。同ゲストハウスは今年5月から、エクボクロークで宿泊者以外でも荷物を預かるようにした。

 これまで荷物を預ける場所といえば、コインロッカーだった。しかし、観光客数は曜日やシーズンによって波があり、駅構内に場所を確保して増設するより空きスペースを活用する方が効果的とされる。

 JR西日本はecbo社と18年1月に業務提携し、従来の荷物預かり所のほか、駅構内の日本旅行店舗などでエクボクロークでの荷物預かりを開始。同社担当者は「駅ナカ、駅チカにある店舗を中心に導入を広げたい」と積極的だ。

▼国も認定制度

 国も手ぶら観光を押し進め、15年から荷物預かり・配送事業者の認定制度を始めた。

 空港や商業施設などで荷物を預かったり、ホテルや海外の自宅に配送したりするサービスが対象。当日か翌日配送が可能▽英語の案内ができる▽補償内容を明示する-など5項目の基準で認定し、共通のロゴマークを交付している。

 ロゴマークを掲げる場所は全国で518カ所あり、兵庫県内では神戸や姫路、城崎(豊岡市)など9カ所ある。国土交通省の調査では、認定事業者が扱った荷物は18年6月分で約15万2千個。17年同月の約9万9千個から大幅に増えた。今後は1カ月20万個を目指す。

 ただ、東京や京都といった都市部が中心で地方ではまだまだ。同省物流政策課は「訪日外国人の調査でニーズが高いことは分かっている。取扱個数が増えるよう力を入れたい」と話している。

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