「強い信念あった」中村医師に兵庫からも悼む声

2019/12/05 10:11

神戸新聞NEXT

 4日にアフガニスタンで銃撃され、亡くなった医師、中村哲さん(73)の悲報に、兵庫県内からも悼む声が相次いだ。 関連ニュース 緑あふれる写真に感動 中村哲さん遺志、次世代に 「利他の心を」母校講座 アフガン支援、死去5年 アフガニスタンで人道支援 故中村哲さんの活動軌跡伝える企画展

 福岡県立福岡高校の同級生だった芦屋市の男性(72)は「何と言ったらいいのか。残念で仕方ない」とショックを隠しきれない様子。「表情や話し方は優しく穏やか。でも、強い信念を持っていた」と人柄をたたえ、「現地の人たちと同じものを食べ、思いやりと愛情を持って活動を続けていた。人類の誇りだと思う」としのんだ。
 2人は高校時代は面識がなかったが、同窓会を機に交流を深めてきた。男性は阪神・淡路大震災後、妻(72)と芦屋を拠点に復興支援コンサートなどを続けてきた。中村さんは「私にできることがあったら何でもするから」と応援してくれたという。
 2016年には講演会を企画。中村さんは、趣味の昆虫採集をきっかけにアフガニスタンに関わったエピソードなどを披露した。
 男性の妻も「偉ぶることもなく、素晴らしい人だった。こんな形で亡くなるなんて」と残念がった。(末永陽子)

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