「もっこすには仙人がいる」神戸の人気中華そば店
2019/12/05 17:25
もっこすの看板メニュー「中華そば」(もっこす提供)
「もっこすには…仙人がいる」。パワーワードがちりばめられたこの都市伝説をご存じだろうか。いまさらではあるが、もっこすとは神戸が誇る中華そば店。歌手のMay’n(メイン)さんや兵庫県出身でラジオの人気パーソナリティ鷲崎健さんらが愛を熱く語る、この街のソウルフードでもある。でも、なぜ仙人なのか。(ネクスト編集部 金井かおる)
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「神戸の中華そば もっこす」が産声を上げたのは1977(昭和52)年10月。1号店は神戸・大倉山である。屋号は、創業者の出身地・熊本県の県人気質を表す肥後もっこす(頑固者)から取ったそうだ。直営店は兵庫県内に5店あり、直営店で腕を磨き、創業者から認められた店のみが名乗れるフランチャイズ店は9(2019年11月現在)。直営、FC店ともに毎朝、工場店から麺とスープが配達される。
■うわさ検証
同社公式ツイッターアカウント(@KobeMoccos)の中の人に尋ねた。
ー仙人がいるそうですが…。
「工場店(神戸市灘区)のチャーハン仙人のことですね!」
ー…チャーハン仙人、ですか。
「風貌やたたずまいと、その絶品チャーハンから『仙人のチャーハン、マジうまい』とSNSで評判になり、そこからうわさが広がったようです」
ー仙人はどんな方ですか。
「もっこす歴など詳しい情報は、皆様の夢を壊さないためにもご勘弁を。ぜひ工場店にお越しください」
■続うわさ検証
ー「カセットを売っている」とのうわさも。
「石屋川店(神戸市灘区)のスタッフとお客様とのやりとりから生まれました。カセットとは正式には外ヘレというチャーシューの希少部位です。お客様がバラ身をオーダーされた際、品切れだったため、スタッフが、柔らかくジューシーな部位を指し『このカセットテープみたいな部位はどうですか?』と説明したことが始まり。石屋川店では今も『カセットで』との注文をいただきます」
ーSNSでは「おうちもっこす」「もっこす鍋」という言葉が飛び交っています。
「ご家庭でももっこすの味を楽しんでいただけるよう、中華そばセットやチャーシュー、たくわんなどお持ち帰りしていただけます。購入されたお客様が自分好みにアレンジしたり、鍋を作ったりして、SNSに写真を投稿することが広がっています」
「『仲間ともっこす鍋パーティー』という投稿を先日、見かけました。長い闘病生活から退院された友人をお祝いしたそうです。他にも『親に作ってあげました』や、ご夫婦で高級なお肉を使い『ちょっとぜいたくもっこす鍋』というツイートも」
■ベストオーダーは
中の人におススメの注文方法を尋ねると、同社ツイッターにもたびたび登場するスタッフ君が割り込んできた。
「僕はもっぱら『カタメン濃いめ』ですが、ベストなオーダーは、カタメンコイメアブラオオメカセットバラハンハンです」
「そこにコショウとオロシニンニク、ニラコショウにニンニクチップ。サイドはライスにニラコショウとニンニクチップ、ちょびっとギョーザのタレ。これをチャーシューで巻いて食べるニライス。これぞもっこす究極のフルコースです」
メモを取る手が止まり呆然とする記者に、中の人が助け船を出してくれた。
「一番人気のオーダーは『カタメン濃いめ』です。あとは、味噌にはバラ身が合うとか、ヘルシー志向な方は『麺抜き・もやし多め』をオーダーされます。『やわめん・薄め・肉抜き』といったオーダーもあります。お客様ご自身の一番の好みを、遠慮なくオーダーしてください」
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おなかをすかせた方のために店舗情報をまとめました。総本店 神戸市中央区楠町7-1-3/石屋川店 神戸市灘区徳井町1-2-36/王子公園店 神戸市中央区割塚通1-4-1/舞子店 神戸市垂水区清水ヶ丘3-4-8/工場店 神戸市灘区味泥町8-25/その他、FC店や営業時間などはもっこすHP(https://www.moccos.jp/)