将棋竜王戦、豊島が名人と二冠 同時保持は4人目

2019/12/07 23:38

将棋の第32期竜王戦で広瀬章人前竜王を破った豊島将之新竜王=7日夜、島根県津和野町

 将棋の第32期竜王戦7番勝負の第5局は6、7の両日、島根県津和野町で指され、挑戦者で先手の豊島将之名人(29)=兵庫県尼崎市=が143手で広瀬章人(あきひと)竜王(32)を破り、対戦成績4勝1敗で竜王位を初獲得した。竜王、名人という将棋界のビッグタイトルを同時に保持するのは史上4人目。 関連ニュース ひりつく名人戦、笑い交え大盤解説 兵庫ゆかり稲葉八段ら 藤井に挑む豊島、対局ハイレベル 3連覇の藤井王位「一局ごとに工夫して指せた」 東京で就位式、豊島九段との勝負振り返る 藤井、リスク負って攻勢を継続 挑戦者・豊島、必死の防戦及ばず 王位戦3連覇

 八大タイトルのうち竜王、名人の二冠保持はこれまで、羽生善治九段(49)、谷川浩司九段(57)=神戸市東灘区、森内俊之九段(49)といういずれも永世名人有資格者が達成していた。
 豊島新竜王は愛知県出身。大器と呼ばれ、2007年にプロ入り。18年の棋聖戦で初タイトルを奪取した。19年5月、初の名人を奪取して王位、棋聖との三冠に。その後、名人以外は奪われたが、今期の竜王戦では力強さを取り戻した。
 広瀬前竜王は前期、羽生九段を破りタイトルを奪取したが、初防衛はならなかった。
■長くタイトル戦に出たい/豊島将之新竜王の話
 今シリーズは終盤の際どい将棋が多くて、つきもあった。(4人目の竜王、名人に)自分がここまでやれると思わなかった。これからも長くタイトル戦に出られるようにしたい。

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