実は9種いた 県指定の希少種カスミサンショウウオ
2019/12/18 18:55
神戸新聞NEXT
 兵庫県版レッドリストのBランク(絶滅の危機が増大している種)に指定されていたカスミサンショウウオがDNAなどの違いで9種類に分類されることが分かり、兵庫県は18日、リストから削除したと発表した。一方、これまでカスミサンショウウオとされてきた県内の3種のうち2種をAランク、1種をBランクに指定した。
          
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 カスミサンショウウオは国内に広く分布するとされてきたが、京都大の松井正文名誉教授が2月、生息地ごとにDNAや生態が少しずつ異なると発表。9種を新種として報告した。
 これを受けて県はレッドリストの書き換えに着手。宍粟市に生息するヒバサンショウウオと新温泉町のサンインサンショウウオをAランク(絶滅の危機にひんしている種)に、西宮市からたつの市にかけての瀬戸内海沿岸などに生息するセトウチサンショウウオをBランクにそれぞれ追加した。今回の削除と追加によりリスト指定されている両生類は計18種となった。
 また、生物多様性に悪影響を及ぼす外来生物の「ブラックリスト」Zランク(警戒種)に、南米原産の水生植物エフクレタヌキモを追加した。六甲山系の池沼や播磨地域などのため池に繁殖し、希少な水生植物を駆逐する恐れがあるという。(前川茂之)