Xマスで注目度アップ プログラミングのおもちゃ
2019/12/20 15:00
プログラミングトイの商品。人気キャラクターを活用したタブレット型や、ブロック型など多彩だ=神戸市中央区東川崎町1、トイザらス神戸ハーバーランド店
 クリスマス商戦まっただ中。子どもたちが楽しみにしているプレゼントに近年、「プログラミングトイ」と呼ばれる新顔が登場している。来年度から小学校のプログラミング授業が必修化されることが背景にあるとされ、親世代を中心に関心が高まっている。おもちゃの市場規模は少子化に逆行して拡大傾向で、関係者はプログラミングトイの知名度アップで一層の売り上げ増を目指す。(久保田麻依子)
          
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 プログラミングトイは知育系玩具の一種で、日本では2017年ごろから本格的に発売が始まった。コンピューターや電子機器を操作し、ロボットなどを自在に動かす。
 トイザらス神戸ハーバーランド店(神戸市中央区)は昨年からプログラミング関連の商品を入荷し、6種類が店頭に並ぶ。おもちゃに設置された操作盤を使って、目的地までの道のりを指示して車を動かしたり、ロボットの動きを操ったり。タブレット端末を操作するタイプなど種類は多彩で、3歳ごろから遊べるものも。同店では1万円前後が主力だが、数万円する商品もあるという。
 人気キャラクターがあしらわれたタブレット型トイを手にしていた同市灘区の主婦(34)は「プログラミング教育がどんなものか分からないので、親の勉強も兼ねてプレゼントしようかと考えている」と話す。
 日本玩具協会(東京)によると、18年度のおもちゃ売上総額は約8400億円で、ここ15年の最高額を記録した。このうちプログラミングトイを含む「知育・教育」玩具は約1730億円で、全体の約2割を占める。9月に東京で開催された「おもちゃ見本市」でもプログラミングトイは本年のトレンド商品として注目を集めた。同協会の担当者は「少子化の一方で、最近はおもちゃの高額化の傾向がある。支出は今後も増えるのでは」と分析する。
 「プログラミング分野はまだ新規市場で、需要拡大はこれから」とみるのは、プログラミングトイのオンライン専門店代表丸山絢子さん(42)=東京=だ。もともとはシステムエンジニア。子育てを通じてプログラミングの遊びの魅力に気付いたといい、17年3月に専門店を開設した。現在は約100種類を扱い、小学校の授業で教材として使用される商品もある。
 クリスマスを前に「売り上げは順調」と丸山さん。しかし「認知度はまだまだ」という。「おもちゃと教材のボーダーラインはなくなってきている。プログラミング授業が始まる来年以降はもっと注目される」と期待する。
【プログラミング授業】次期学習指導要領に盛り込まれた教育分野で、2020年度から小学校、21年度から中学校で必修化される。コンピューターで意図する処理を行う体験を通して、論理的思考を育む。教科は新設せず、理科や技術など従来の教科内容に関連づけて行われる。