競争率140倍 県の氷河期世代募集 一般事務は200倍超
2019/12/21 06:30
兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5
 兵庫県は20日、「就職氷河期世代」を対象にした県職員の採用試験で、10人程度(予定)の募集に対し1431人の応募があったと発表した。特に一般事務職は2019年度新卒採用試験受験者数の2倍以上の申し込みがあり、競争率は約223倍。あらためて氷河期世代の公務員人気を裏付けた。
          
            関連ニュース
            
              就業体験後の正規雇用、県が企業に助成 Uターンなど促し氷河期世代支援へ                        
              就職氷河期世代から新卒まで 2月、明石で合同就職面接会                        
              氷河期世代向けに職業紹介を強化 SNS活用、3信金と連携し登録企業増狙う 神戸市が新サービス                        
 応募者の内訳は、一般事務職(採用予定者数約5人)1114人▽警察事務職(同1人)93人▽教育事務職(同1人)167人▽総合土木職(同3人)57人。
 地域別では、兵庫県(981人)のほか、大阪府(222人)や京都府(30人)、東京都(27人)からも多く、北海道から沖縄まで36都道府県から応募があった。性別では男性が847人、女性が584人と男性が約6割を占めた。
 地方自治体による氷河期世代の採用は、県内では8月に宝塚市が募集を始め、受験者1635人のうち4人の採用が決まった。その後、三田市や加西市、赤穂市などが実施している。
 一方、新卒などの19年度採用試験の競争率は3・4倍(全職種)と過去最低を記録。一般事務職に限ると受験者数は510人にとどまり、競争率は約4・8倍だった。氷河期世代には人気の公務員職だが、近年は「売り手市場」を背景に、若者が民間企業を志望する傾向が続いているという。(前川茂之)