区役所手続き、8割「来庁不要」へ 神戸市、23年度までに
2020/01/11 06:30
神戸市役所=神戸市中央区
神戸市は、区役所での手続きの大半を市民が郵送やネットで申請できるようにするため、区役所サービスの本格的な改革に乗り出した。昨年11月末に必要な手続きを簡単に検索できるサイトを開設。同サイトで申請書類も作成できるようにするため、今年1月中に一部区役所で実証実験を始める。市は郵送・電子申請の対象業務を順次拡大し、2023年度までに全体の約8割(処理件数ベース)で対応する方針。(石沢菜々子)
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サイト名は「KOBEスマートナビ」。同サイトのくらしの手続きガイドを開き、「引っ越し」や「結婚」などの項目を選んで所定の質問に答えると、必要な手続きが一覧で示される。
市は今後、同サイトで各種申請の書類作成もできるようにする。記入した申請書はデータ化され、印刷して郵送したり、マイナンバーカードで本人確認をして送信したりすることが可能になるという。実証実験では、兵庫、北神の両区役所の申請に関して、窓口のタブレット端末で書類を作成してもらう。
市民からの問い合わせにもスムーズに対応できるようにする。総合コールセンターで人工知能(AI)を使って自動応答するサービスを本格運用。区役所の代表電話から担当部署に取り次ぐ交換業務も、21年度までに同センターの運営事業者に順次委託する。簡単な問い合わせには、その場で対応する。
郵送・電子申請された書類は、民間委託している行政事務センターに集約して対応する。
市は21年度完成予定の西区役所を皮切りに、23年度までに全区役所で大半の手続きを来庁不要にする方針だ。市区役所課は「目指すのは、全く新しい形の区役所サービスを提供する『近未来の区役所』。業務を効率化させ、区役所では相談業務などを充実させたい」としている。