有本嘉代子さん死去 県内関係者「解決諦めない」
2020/02/07 10:05
北朝鮮人権侵害問題啓発週間で始まったパネル展を見学する有本恵子さんの両親=2014年12月10日、兵庫県警本部別館
北朝鮮による拉致被害者の有本恵子さん=失踪当時(23)=の母、嘉代子さんが3日、亡くなった。兵庫県内の関係者からは、嘉代子さんを悼み、拉致問題の進展を誓う声が相次いだ。
関連ニュース
ジェーン・グドールさん死去 チンパンジー研究第一人者
J・グドールさん死去 チンパンジー研究第一人者
28歳で亡くなった元プロ野球阪神・故横田さん「生きた証し見て」 映画の全国公開前に原作者ら講演 西宮
拉致問題担当の内閣府副大臣などを務めた西村康稔経済再生担当相(自民、衆院兵庫9区)は「さまざまな国際情勢の中で思うように進まず、じくじたる思いだ」。「諦めず、一日も早い帰国へ向けて取り組む」と表情を引き締めた。
兵庫県議時代に拉致問題の「早期解決促進議員連盟」会長を務めた加田裕之参院議員(自民、兵庫選挙区)は「(嘉代子さんとは)一緒に署名活動などをし、いつも逆に私たちを励ましてくれていた」としのんだ。「被害者家族の高齢化が進んでいる。ほんまに早く解決しなければ」と力を込めた。
兵庫県の井戸敏三知事は「嘉代子さんの無念を胸に、拉致問題の一日も早い解決に向けて兵庫県も救出運動を続け、拉致被害者の方の帰国を目指します」。神戸市の久元喜造市長も「一日も早い拉致問題の解決を願うとともに、心より哀悼の意を表します」とのコメントを出した。(永見将人、前川茂之、石沢菜々子)