集団感染のクルーズ船 下船した県内居住者43人

2020/02/25 22:09

兵庫県災害対策センターで開かれた警戒本部会議=25日午後、神戸市中央区(撮影・中西幸大)

 新型コロナウイルスによる肺炎への基本方針を国が決定したのを受け、兵庫県は25日、3回目の警戒本部会議を開いた。会議では、集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を下船した県内居住者が60~80代の43人だったことが報告された。いずれも現時点では、発熱などの症状は確認されていないという。 関連ニュース 「下りてよかったのか心配」神戸の男性、クルーズ船下船 従来のコロナウイルス、一部は風邪の原因に 判明していることまとめ 新型肺炎の予防方法Q&A「ワクチンや特効薬はない」

 県によると、43人は同船での検査で陰性となり、19~21日の3日間に下船。21日夜と23日早朝に、厚生労働省から下船者リストをメールで受け取った。これを受け、24日には各地の健康事務所などが全員の症状確認を開始。体温や鼻水、せきの状況などを調べており、それぞれに対し下船から14日間、毎日経過観察を続ける。
 会議ではほかに、イベントの開催延期や自粛などについて、これまでに決めていた対策方針も再確認した。県は「県内で感染者が確認されていない現時点で、一律の自粛は求めていない。催しの必要性や参加者の距離など、状況を踏まえて主催者が可否を判断してほしい」としている。
 一方、姫路市は25日の危機警戒本部会議で、市主催のイベントに関し、延期や自粛を検討すべき規模の目安を「千人単位の参加者が見込まれる場合」と提示。参加者の年齢や接触密度なども踏まえ、検討する必要があるとした。(篠原拓真)

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