ヤミ専従問題、神戸市が元組合役員8人提訴へ 退職金返還求め

2020/03/12 10:00

神戸市役所=神戸市中央区

 神戸市職員の労働組合のヤミ専従問題を巡り、同市は、退職金を過払いしたとして返還を求めていた元組合役員のうち、返還に応じない8人を提訴する方針を固めた。計約4742万円の支払いを請求する。18日の市会本会議に関連議案を提出する。 関連ニュース 「ヤミ専従は存在しない」神戸市、08年度に国へ虚偽回答か 外郭団体の不祥事に神戸市長「負の遺産」 元市長、故人の名前挙げ指摘 「星」の数で評価 神戸市の窓口対応 市役所改革…で民間業者が初の覆面調査

 市は11人に返還を求め3人が応じたが、市職員労働組合や技能労務職員らの市従業員労働組合の元役員ら8人は返還しなかった。市は昨年、8人に対して調停を申し立てたが、いずれも不成立に終わったため提訴に踏み切ることにした。
 返還請求額が1人500万円以上の場合は、市会の議決が必要になるため、市は11日、市会運営委員会で説明した。
 一方、不適切な給与の支払いがあったとして返還を求めていた組合役員28人については、全員から遅延利息を含む約1億7561万円が全額返還されている。(石沢菜々子)

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