引退の阪神電車「赤胴車」団地広場に登場 地域コミュニティーの拠点に

2020/03/16 22:06

武庫川団地内に設置する赤胴車のイメージ(阪神電鉄提供)

 阪神電鉄と都市再生機構(UR)は16日、沿線の活性化を目的にした包括連携協定を締結したと発表した。皮切りとして、2020年度中の引退が決まっている阪神電車の「赤胴車」を、西宮市の武庫川団地内の広場に設置。地域コミュニティーの拠点として活用する。 関連ニュース あれ?阪神線路に阪急車両 史上初、ファン興奮 2014年の珍事 「普通」表示に…乗ったら「快速」 JR西 ドクターイエロー「診察」の裏側に迫る 0・1ミリのゆがみも発見

 阪神沿線には約30団地、約2万戸のUR賃貸住宅が点在。人口減や少子高齢化で鉄道・賃貸住宅ともに利用者が減少する中、共同して地域活性化を進め、利用ニーズを掘り起こす。
 具体的には、阪神側が子育て支援や女性活躍支援のワークショップ、ウオーキングイベントなどを沿線各地のUR団地で開催することを計画している。
 併せて現在、武庫川線のみで運行している「赤胴車」のうち1両を、21年春をめどに武庫川団地内の広場に設置。地域住民に開放して、コミュニティースペースとして利用する。
 クリームと赤の2色の赤胴車は、高度成長期から60年以上にわたって阪神電車の伝統カラーとして親しまれてきただけに、同社、URとも「地域の方に愛される利用方法を考えたい」としている。(前川茂之)

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