JR芦屋駅南再開発 予算案の関連費11億円減額へ 芦屋市
2020/03/17 10:32
芦屋市役所=芦屋市精道町7
兵庫県芦屋市がJR芦屋駅の南地区で進める再開発事業について、同市議会の予算特別委員会は16日、2020年度特別会計当初予算案の関連費用を約11億6900万円減額し、約230万円とする修正案などを賛成多数で可決した。長期的な財政運営への懸念から計画の見直しが求められた格好で、市の目玉事業が一時中断する可能性も出てきた。
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修正予算案は23日の本会議で採決される。可決された場合、伊藤舞市長が議決のやり直しを求める「再議」を申し立てるかどうかが注目される。再議となった修正予算案の可決には出席者3分の2以上の賛成が必要で、可否は微妙な情勢とされる。
JR芦屋駅南地区は1946(昭和21)年、戦災復興事業として整備する計画が決まったが、その後は手つかずの状態に。2011年に協議が再開し、17年に市街地再開発事業として都市計画決定された。
現在は再開発ビルの設計案が固まり、地権者との移転交渉を進めているが、交渉の長期化や工事の週休2日制導入により、市は今年1月、施工期間を当初終了予定の23年3月から3年半延長する方針を決定。総事業費における市の負担額は約33億円増え、約120億円になると見込む。
修正案で減額された事業費の大半は用地取得や補償に充てられており、移転協議などが中断する可能性がある。提案した委員は事業採算性の見通しの甘さや新型コロナによる経済悪化を指摘した。(風斗雅博)