20代男性研修医が新型コロナ感染 病院が会見「院内感染の可能性極めて低い」
2020/03/24 22:20
男性研修医の感染状況について説明する県立西宮病院の野口眞三郎院長(右から2人目)ら=24日夜、西宮市六湛寺町、県立西宮病院(撮影・大盛周平)
兵庫県立西宮病院は24日夜、同病院の20代男性研修医=西宮市在住=が新型コロナウイルスに感染したことについて会見を開いた。「感染防止対策は十分に行っている。患者への感染、院内感染の可能性は極めて低い」とした。西宮市保健所との協議も踏まえ、消毒などの予防策を実施した上で、25日以降も通常通りに診療を続ける方針を示した。
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同病院の野口眞三郎院長は「医療者として適切な対応を取っているので、安心して来てほしい」と外来患者らに呼び掛けた。同病院は、研修医の濃厚接触者は同病院の医師13人を含む計15人とし、研修医との最終接触日から14日間の自宅待機とした。濃厚接触者で体調不良を訴えている人はいないという。研修医の受け持ち患者は1人で、そのほかに回診した病棟にいた患者ら約40人の健康状態も観察していく。
同病院の診療は継続する方針だが、自宅待機となった医師がいることから「診療科によっては、診療機能の縮小を余儀なくされるかもしれない」とした。
同病院と西宮市によると、研修医は9日午前6時ごろ、同病院に救急搬送された40代男性介護士に対し、防護服などを身につけた上で問診や採血などをした。この介護士は、複数の感染者が確認された介護施設「グリーンアルス伊丹」(伊丹市)の関連施設で勤務しており、10日に感染が確認された。
研修医は19日まで勤務していたが、帰宅後に熱を感じたため、20日から自宅で静養。20~21日に最高で39・4度の発熱があり、22日に医療機関を受診し、24日夕方に検査で陽性と確定した。同日時点で解熱している。1人暮らしという。
野口院長は、研修医や院内での感染防止策は十分だったとし「研修医は人が密集するような危険な場所に出掛けたことはないものの、院外での感染も排除できない」との見方を示した。(小林伸哉)
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