樹齢千年を超えるとされる「樽見の大桜」(兵庫県養父市大屋町樽見)が、見頃を迎えた。高さ約14メートル、幹回り約6メートルと県内最大のエドヒガンザクラ。静かな谷あいで圧倒的な存在感を放っている。
国の天然記念物。地元では「仙桜」と呼ばれ、親しまれてきた。一時は枝や幹が腐り枯れかけたが、1997年から、地元行政や樹木医らが保護を続けている。幹への負担を減らすよう支柱を設置したほか、土壌改良などの治療も重ね、樹勢を大きく取り戻した。
大阪府高槻市から訪れた男性会社員(30)は「重厚な雰囲気があり、歴史を感じる」と感激していた。
大桜には、駐車場がある登山口から山道を徒歩で15分ほど。やぶ市観光協会によると、今月上旬まで楽しめるという。同協会TEL079・663・1515
(辰巳直之)
