<みんなで解決!子育てカフェ>臨床心理士 高橋美智子さんに聞く
2020/04/05 10:44
臨床心理士 高橋美智子さん
子育て中の母親が働き始める際に気をつけたいポイントについて、NPO法人「【仕事と子育て】カウンセリングセンター」(東京都)の高橋美智子さん(66)=臨床心理士=に聞きました。
関連ニュース
<次の一手>(130)ママクリエイターラボ(神戸市中央区) クリエーター育成
「女性は採用してもどうせ辞める」「社内清掃は女性の仕事」…今も根強いアンコンシャスバイアス 解消を目指す石破首相お膝元の鳥取県、行政主導の聞き取りに当事者が求める心構えとは
妊娠中のよくある体調変化だと思っていた…根治後に悪化した「心室中隔欠損症」 命の危機にさらされた出産、保育所探しでも制度の壁…持病と生きる現実とは
-就職を考える女性らのカウンセリングを担当されています。多い悩みは?
「『働きたいんだけど、どうしたら』といったとても漠然とした不安や焦りを抱えている人が多いです。経済的事情や年齢など背景はさまざま。夫や親らの声に『働かなきゃ』とプレッシャーを感じている人もいます。焦りや不安を1人で抱えがちな印象です」
-働きたいと思う理由は。
「アンケートでは漠然とした焦りがある人が6割を超え、社会との接点を持ちたい人も約半数いました。お金も必要だけれど、『働くことによって自己実現したい』『社会とつながっていたい』という人が多いです」
-どんなアドバイスを。
「まず頭の中を整理していきます。例えば、働いて得たいものや両立させるときの問題点、家事や育児を手伝ってくれる人などを書き出していきます。以前の仕事ややりたい仕事、労働環境や条件なども書き出し、ハローワークやインターネットで情報収集をして可能性があるのかどうか、具体的な一歩につながるように落とし込んでいきます。中には『働かなきゃ』と思っていただけで、『働きたい』と思っていたわけではないことに気付く人もいます」
-働き始める上で課題になることは何でしょうか。
「最難関は子どもの預け先の確保です。専業主婦の場合、働き先と預け先を両方同時に見つけないといけないジレンマがあります。一番足りないと感じるのは夫との話し合い。どうして働きたいのか、どんなサポートをしてほしいのかを話せていないケースがほとんどです。女性が働くのは『プラスα』という考え方では本当の意味での両立は難しいと痛感します」
-子育て中の人にメッセージを。
「周囲の声に流されず、5年後、10年後にどうなっていたいのかを具体的にイメージして、そのための準備を一歩一歩進めてほしいです」
【たかはし・みちこ】1954年香川県生まれ。外資系企業などを経て臨床心理士に。2008年神戸女学院大大学院博士課程を修了。病院などでカウンセラーを務める。神戸市東灘区在住。