休校期間さらに延長 学校現場に広がる動揺と困惑
2020/04/06 22:59
1年生の教室の机に置かれた教科書。休校延長の中で新入生を迎える準備が進む=6日午後、神戸市中央区東川崎町1(撮影・後藤亮平)
新型コロナウイルスの感染拡大で、兵庫県内の多くの学校園で休校期間を大型連休最終日の5月6日まで延長することが決まった。3月上旬から1カ月以上に及ぶ休校のさなかに新学期を迎える異例の事態となり、神戸市の学校現場では児童生徒や行事への対応を巡り困惑が広がった。
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「誰と同じクラスなのか。先生は誰なのか。子どもは不安に思っているはず」
6日午後、市立湊小学校(同市中央区東川崎町1)の職員室で宮本晃郎校長(59)が、自己紹介アンケートを配るなど児童との関係づくりを呼びかけた。
教員らは課題も話し合った。休校中は半日程度の登校日を設けるが、その際は分散登校。宮本校長は「通常の集団登校のように上級生が下級生に付き添えない。登下校の安全を確保してほしい」と訴えた。
異動で着任間もない教員もいる中、「給食でアレルギー食材を誤って提供しないよう新任の先生は注意を」と注意点も伝えられた。
神戸市では始業式は中止し、入学式は「入学説明会」と銘打って校歌斉唱を省くなど簡略化する。4月下旬の家庭訪問も取りやめる。宮本校長は「多くの児童が集まって打ち解けたり、教員が保護者に会ったりする機会が少ない」と懸念しつつ、「児童が学校を楽しいと思えるよう知恵を絞りたい」と強調した。(佐藤健介)
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