雇い止め、県営住宅300戸提供 Uターンでも応募可
2020/04/11 08:00
兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5
兵庫県は10日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、解雇や雇い止めになった住宅困窮者に対し、優先的に県営住宅を提供する取り組みを始めた。収入の減少で家賃が払えなくなった人を支援するセーフティーネットを整える。(藤井伸哉)
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厚生労働省によると、感染症拡大による業績悪化などで解雇されたり雇い止めされたりする見込みの人が、1021人(3月30日時点)で、観光バス事業や宿泊施設が目立つという。
兵庫の取り組みは、家賃が払えなくなった人に加え、会社の社員寮から退寮を余儀なくされたケースなどが対象。通常、入居は県民に限られるが、地元出身者のUターンなどを想定し、県内外を問わず応募できるようにした。神戸・阪神間を中心に、既に300戸を確保している。
入居期間は原則1年以内で、企業などの離職証明書が必要。審査があり、収入や家賃などは通常の県営住宅の基準と同じという。
兵庫など8府県4政令市でつくる関西広域連合は、府県をまたいだ往来の自粛を要請しており、県住宅管理課は「引っ越しの時期などを考慮してもらう必要はあるが、住む場所がないのは死活問題。事情に応じて柔軟に対応する」とした。同課TEL078・230・8470
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