神戸中央市民と赤十字病院 救急外来を中止、一般外来も制限

2020/04/13 21:00

神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2

 新型コロナウイルスの集団感染が神戸市中央区の市立医療センター中央市民病院と神戸赤十字病院で相次ぎ、両院は救急外来の受け入れを中止し、一般外来の診療も制限している。 関連ニュース 三菱電機社員の2人はスナックで感染 神戸西署、署長と副署長も感染 応援で120人配備 「手に触れる物はすべて汚染している」 ドアノブの危険性指摘

 中央市民病院は、9日に70代女性の感染が確認され、その後、看護師や患者ら計13人の感染が判明。職員約100人を2週間自宅待機にしたほか、初診や新規入院も当面中止にした。
 同病院は、重症者に対応する3次救急を担う。「断らない救急」を掲げて1日平均約90人(2018年度)を受け入れてきたが、原則停止に。3次救急は兵庫県災害医療センターと神戸大学付属病院に受け入れを要請し、直ちに救急医療体制が困難となる状況ではないという。新型コロナに感染した重症者は通常通り受け入れる。
 神戸赤十字病院も医師4人、看護師、看護助手各1人が感染。中等症以上の2次救急で輪番を担い、月約200台の救急車を受け入れてきたが、これを取りやめ、一般外来も大幅に制限している。
 市の担当者によると、市内に2次救急病院は約50カ所あり、他の病院でカバーできるという。久元喜造・神戸市長は13日の臨時会見で「医療関係者が緊張感を持って対応しても院内感染を防ぎきれなかった。感染力の強さを改めて認識した」と述べた。(霍見真一郎、井川朋宏、長谷部崇)
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