神戸・中央市民病院 これまでと別の病棟で感染者

2020/04/15 12:50

新型コロナウイルスの感染確認について記者会見する神戸市健康局の花田裕之担当局長(中央)=15日午前、神戸市役所(撮影・辰巳直之)

 新型コロナウイルスの感染者を受け入れる神戸市立医療センター中央市民病院と神戸赤十字病院で看護師ら4人の感染が新たに確認された。15日午前、神戸市役所内で会見した中央市民病院の一安顕昭(いちやす・けんしょう)事務局長は、これまで感染者が確認された病棟とは別の病棟から感染者が出たことを明らかにし、「感染が広がっている可能性がある」との認識を示した。

 新たに感染が確認された中央市民病院の20代女性看護師は、重症の感染者が入院する病棟で勤務。これまでに市が感染を発表した職員は、軽症・中等症向けなど別の病棟で働いていた。女性看護師はPCR検査の対象にはなっていなかったが、味覚障害の症状が出たため、念のためPCR検査を受けて判明したという。
 同病院ではこれまで計約120人を自宅待機にし、重症病棟に勤務する看護師ら17人を新たに自宅待機としたが、市健康局の花田裕之担当局長は「他部署から応援をもらっており、医療体制に変化はない」とした。一般病棟の職員に対してはマスクは1日1枚とするなどの制限をかけているが、新型コロナ対応の病棟では防護服などの医療物資が不足しているような状況はないという。
 同病院の感染経路について、花田局長は「今後、どのような感染防止策ができるのか、院内で再度検討している」と述べた。新規の入院・外来患者の受け入れを停止していることについて、一安事務局長は「1日も早い機能回復に努めていきたい」とした。(長谷部崇、井川朋宏)
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