兵庫県が3916億円補正予算案 震災後で最大規模
2020/04/20 19:48
神戸新聞NEXT
新型コロナウイルス感染拡大を受け、兵庫県は20日、医療体制の拡充や経済対策などを柱とした総額3916億円の2020年度補正予算案を発表した。中小企業向け制度融資に約3591億円を計上したため、補正予算としては阪神・淡路大震災直後に次ぐ規模。政府が一転、活用を認めた臨時交付金を使い、休業要請に応じた事業者への支援金約91億円も盛り込んだ。
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政府がまとめた緊急経済対策を踏まえて編成。後に返済を求める融資が予算全体の約9割を占め、実質的な事業規模は約293億円。財源は国からの交付金などで大半を賄い、県の支出分は5700万円になる。
中小企業の資金繰り支援では、感染拡大による資金需要の増加に伴い、民間金融機関でも無利子・無担保の融資制度を創設。その原資などとして県が約3624億円を拠出する。3千万円まで借りることができ、3年間を無利子にする。
これによりコロナ対策以外も含む県の制度融資枠は20年度当初予算の3600億円から1兆円に拡大。リーマン・ショック後の09年度を上回り過去最大となる。
休業要請に応じた中小企業に最大100万円、個人事業主に同50万円を給付する支援金には市町支出分も含めて約91億円を充てる。
重視する感染拡大の防止対策と医療・検査体制の充実は約122億円規模とした。社会福祉施設での感染を防ぐため、マスクの購入や施設の消毒経費を補助するほか、入院病床の確保や人工呼吸器などの導入を進める。(井関 徹、森 信弘)
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