神戸市が医療従事者応援のファンド創設 新型コロナ対応

2020/04/21 22:10

神戸市役所=神戸市中央区

 新型コロナウイルス感染症患者の治療に当たる医療従事者を支援しようと、神戸市の久元喜造市長は21日、市民や企業から資金を募る「こうべ医療者応援ファンド(仮称)」を創設すると発表した。公益財団法人「こうべ市民福祉振興協会」が管理し、今週中にも受け付けを始める。 関連ニュース 神戸市が医療従事者応援のファンド創設 新型コロナ対応 兵庫県内で新たに19人の感染確認 計543人に 緊急事態宣言2週間 知事「瀬戸際だ」

 職員19人が感染した市立医療センター中央市民病院(同市中央区)をはじめ、最前線の医療現場は感染リスクと向き合う医師や看護師らの負担が増しており、神戸の医療体制は逼迫している。
 ファンドで集まった支援金は、新型コロナの対応に当たる各病院に分配。疲弊する職員への手当や心と体のケアに要する経費、家族への感染防止や仮眠のために使った宿泊代などに充ててもらう。使い道は各病院に委ね、後に報告してもらう。クラウドファンディングのような運営手法も検討する。
 久元市長は会見で「新型コロナ感染症との闘いはかなり長期戦になるかもしれない。継続的に医療従事者を支援する仕組みをつくる必要があり、ファンドはその有力な手法になる」と述べた。
 また、同市は、感染疑いの人を診察する「帰国者・接触者外来」を設置する病院や、感染者の入院を受け入れる病院に対し、防護服などの確保費用として、検体採取1件につき3千円、入院患者1人につき最大30万円を助成する制度を創設すると発表した。本年度補正予算案に総額3億円を計上する予定。(長谷部 崇)
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