営業継続のパチンコ店へ 兵庫も休業「指示」検討 1店を追加公表

2020/04/28 22:10

検査陽性者の状況などに触れ、大型連休中の外出自粛を呼び掛ける井戸敏三知事=28日午後、神戸市中央区、兵庫県庁(撮影・秋山亮太)

 兵庫県は28日、新型コロナウイルスの特別措置法に基づき、施設名を公表し、休業を要請したパチンコ店が今後も営業を続けた場合、特措法で最も強い措置の「指示」を出す検討を始めた。また同日時点で営業を続けているパチンコ店1店の名前を、新たに追加で公表。井戸敏三知事は、感染拡大を防ぐため、改めて大型連休中の外出自粛を強く呼び掛けた。 関連ニュース 社内でクラスター発生か 企業名公表に同意せず操業継続 三菱電機社員の2人はスナックで感染 内閣官房職員、飛び降り自殺か 新型コロナ中国帰国者受け入れ先施設

 県は27日、感染拡大を防ぐため、休業要請に応じていない神戸、豊岡市と佐用町のパチンコ店6店について、特措法45条による施設の使用停止要請に切り替え、店名を公表。定休日だった「フェニックス長田店」(神戸市長田区)の営業が28日に確認されたとして、6店と同様に公表した。
 井戸知事はこの日の会見で、6店が公表後も営業を続けていることに触れ、「次の段階は指示で、検討に入った。手順としてすぐに(指示に)移行するか、法に基づく要請を繰り返すかを検討したい」とした。
 大阪府は30日にも指示を出す意向を示しており、井戸知事は前日の会見で、大阪と同様に指示に踏み切る可能性を示唆していた。
 また西村康稔経済再生担当相が、休業指示を出しても従わない事例が多発すれば、特措法を改正し罰則規定を設ける考えを示したことに対し、「現実として強制力がなく、罰則も一つの手段」と理解を示した。
 一方、県は29日から始まる大型連休を前に、改めて接触機会の8割削減に向け、さらなる外出の自粛を県民に訴えた。帰省や観光など府県間や県内の地域間移動を控え、混雑が指摘されるスーパーや商店街に多数で来店しないよう求めた。
 井戸知事は、県内の感染者が4月10日までに増えた状況を踏まえ、「これは3月20日以降の3連休中の人混みが要因。ゴールデンウイークで接触機会が増えれば二の舞になる」と注意を呼び掛けた。(井関 徹)
【記事特集リンク】新型コロナウイルス

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ