ビッグイシュー苦境 コロナ禍で街頭に人通りなく
2020/05/04 11:12
常連客から差し入れされたというマスクを着けて街頭に立つ男性=神戸市中央区旭通5
新型コロナウイルスの感染拡大で、路上生活者(ホームレス)の自立を支援する雑誌「ビッグイシュー」が苦境に立たされている。外出自粛で街頭の通行量が減ったため、売り上げがほぼ半減した販売員からは「早く収束してほしい」と切実な声が。販売員を支援するため、雑誌発行元は緊急通信販売も始めた。
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同誌は、路上生活者らに雑誌販売の仕事を任せることで自立を支援。1冊450円のうち、230円が販売員の収入となる。英国で誕生し、日本版は2003年に創刊。月2回発刊で、芸能人や文化人のインタビュー記事を中心に、環境問題や世界情勢など多彩な話題が載っている。
月に12日ほどJR三ノ宮駅周辺に立つ男性(47)は、販売歴約7年。コロナ禍で「週末はほぼ人がいない。台風や災害後、一時的に人通りが減ったことはあったが、こんな光景は初めて」。2月ごろまで1日15冊前後あった販売部数が4月以降はほぼ半減したといい、「今月は貯金でしのげそうだが、このままだと来月以降の生活が厳しい」と話す。
雑誌を発行する有限会社ビッグイシュー日本(大阪市)によると、3月以降の販売部数は前年比で2~3割減少。そんな中、同社では販売員への支援金に充てようと、4~6月に販売する6冊をまとめた、3カ月単位の緊急通信販売も実施している。送料込みで3300円。申し込みは同社ホームページから。(中西幸大)
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