城崎温泉街6月から再開 外湯の入場制限などガイドライン

2020/05/30 10:33

客への対応などをまとめたガイドラインを手にする城崎温泉観光協会の高宮浩之会長(右)ら=豊岡市城崎町湯島

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月末から休業していた城崎温泉街(兵庫県豊岡市)の旅館が、6月1日から順次営業を再開する。これに先立ち地元観光協会は、外湯の人数を制限したり旅館での接客時間を減らしたりするなど、独自の対策ガイドラインを策定。初日から再開するのは4割程度とみられるが、関係者は「風情を損なわないようにしながら、安全安心に楽しんでもらえるよう努めたい」とする。(石川 翠) 関連ニュース 姫路で20代~70代の4人感染、1人死亡 新型コロナ 西宮市で20代~60代の6人感染、1人死亡 新型コロナ 尼崎市で10代~60代の10人感染 新型コロナ

 城崎温泉旅館協同組合はコロナ禍を受けて4月24日、旅館を経営する76会員に同27日~5月31日の休業を要請。外湯は地域住民用に開く一部を除いて休館し、多くの物産店や飲食店なども休業していた。
 6月からの再開に向け、同市や保健所、各業種、観光政策専門家などの意見をまとめ、ガイドラインを策定した。
 ガイドラインは宿泊や飲食店、温泉など5業種に分けて細かく定めた。例えば外湯は定員数を減らして入場制限し、利用客には混雑状況を示す同協会のサイト「ゆめぱ」の活用を呼び掛ける。宿泊施設には、予約時の決済を推進するなど、フロントでの対面の接客時間削減などを求めている。
 一方で宿泊予約はまだ少ない。同組合によると、6月1日から営業するのは30会員程度。そのほかは、6月中旬や7月1日に再開する予定という。城崎温泉観光協会の高宮浩之会長は「観光客のいない温泉街は非常に寂しい光景だった。6月は助走期間として、少しずつ活気を取り戻したい」と話している。
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