藤井七段、王位挑戦なるか 23日、永瀬二冠と決定戦 勝てば最年少出場
2020/06/22 07:00
藤井聡太七段
将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(17)が23日、二つ目のタイトル挑戦を懸け、第61期王位戦(神戸新聞社主催)挑戦者決定戦に臨む。叡王、王座のタイトルを持つ永瀬拓矢二冠(27)との大一番を制すれば、木村一基王位(46)との7番勝負出場が決まると同時に、王位戦挑戦最年少記録を更新する。
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王位戦は1960年から続く八大タイトルの一つ。予選を勝ち抜いた棋士ら12人が紅白2組に分かれてリーグ戦を行い、両組の優勝者が挑戦権を懸けて戦う。
藤井七段は今期初めて予選を突破。リーグ戦で羽生善治九段(49)、菅井竜也八段(28)、稲葉陽八段(31)ら強豪を下し、5戦全勝で白組優勝を決めた。紅組は、永瀬二冠が豊島将之竜王・名人(30)らを破り、同じく5戦全勝で優勝。
藤井七段は現在、棋聖戦5番勝負で渡辺明棋聖(36)=棋王、王将=と戦っている。その棋聖戦の挑戦者決定戦で顔を合わせたのが永瀬二冠。初めてとなった公式戦の対局は藤井七段が激闘を制し、最年少タイトル挑戦記録を更新した。
普段は練習将棋で研さんし合う2人。藤井七段は「しっかり調整し、いい将棋を指せれば」、永瀬二冠は「棋聖戦に続き、王位戦挑戦者決定戦という大舞台で当たることにやりがいを感じている」と抱負を述べた。
最年少記録を次々と塗り替えてきた藤井七段が挑戦権をつかみ、佐藤康光九段(50)が持つ20歳9カ月の王位戦挑戦最年少記録を大幅に更新するか。それとも三冠を目指す永瀬二冠が阻むか。注目の一局となる。(溝田幸弘)