外国人学校の幼保無償化、国に働き掛けを 宝塚市議会が請願採択
2020/06/26 22:35
宝塚市役所=宝塚市東洋町
兵庫県宝塚市議会は26日、外国人学校の幼稚園児にも幼保無償化を適用するよう、市が国に働き掛けることなどを求める請願を採択した。紹介議員らによると、同様の趣旨の請願採択は全国的にも珍しいという。
関連ニュース
幼保無償化のはずが…3歳になってもお金がかかる!? 認可保育園より認可外の方が保育料が安くなるケースも
「預かり保育、無償化されたのに料金返ってこない」私立幼稚園、多忙理由に償還せず
岩手・大槌の復興願う「デコ鮭」 故西田敏行さんや梅沢富美男さんも制作 宝塚で200点展示
請願は「朝鮮学校を支える宝塚市民の会」など市内外の17団体が連名で提出した。消費税を財源とする幼保無償化から朝鮮学校やインターナショナルスクールなどを除外することを不公平とし、国連の「子どもの権利条約」などにも反すると指摘。市として国へ働き掛けることと、国の措置があるまでは伊丹朝鮮初級学校幼稚班(伊丹市)などに通う園児を対象に、市から無償化と同等額の支給を要請した。
請願は、14対11の賛成多数で採択。市民ネット宝塚、共産党宝塚市会議員団、社民党議員会と公明党議員団の各会派が賛成した。たからづか真政会は、学校教育法で「各種学校」である外国人学校は「制度的に幼児教育の質が担保されていない」などとし、日本維新の会宝塚市議団は対象範囲や必要予算が不明瞭として反対。令和安全の会は1人が賛成、1人が反対した。
採択を受け、中川智子市長は「結果を受け止め、必要な施策を講じたい」と話した。(大盛周平)