地元首長は「一定の理解」 播磨臨海道ルート決定

2020/06/30 06:30

多くの車で混雑する加古川バイパス。国は播磨臨海地域道路の整備で通行量の分散を図る=加古川市平岡町新在家

 29日に国が兵庫県の播磨臨海地域道路のルートとして選定した「内陸・加古川ルート」。昨年8月に四つのルート案が示された際は、立ち退きによる地域の分断や海の生態系への影響から同県明石市が「明石ルート」に反対を表明するなど沿線市町からさまざまな意見があったが、「内陸・加古川」に異論はなく、一定の理解が示された。 関連ニュース 三木市の小中学生選手6人が全国大会での活躍誓う 陸上や水泳 市スポーツ振興基金が激励会 空き店舗を活動拠点に 丹波・氷上「成松地区」住民と関大の学生ら整備 道路や公園損傷…LINEで通報 加古川市が新システム 市民が画像送信など手軽に連絡

 明石市の泉房穂市長は、明石ルートが回避されたことに「地元住民が反対しており、一貫して反対としてきた。それが反映されていることは確認できた」と述べた。ただ、新型コロナウイルス対応が最優先とされる情勢から「事業の優先順位を考え直すことも必要では」とくぎを刺した。
 高砂市の臨海部には、神戸製鋼所など大手企業の工業地帯とともに住宅街も隣接し、環境への影響が懸念される。都倉達殊(たつよし)市長は「地元の納得を得られるルートの検討が細部にわたって必要になる」とした。
 加古川市の岡田康裕市長は「新たな土地利用の実現や地域の活性化など、市の発展に大きく寄与できると期待している」とコメント。費用負担の面などから内陸ルートを望んでいた姫路市の担当者は「(渋滞緩和が課題の)国道250号近くを通ることになり、産業道路と生活道路の区分けも可能になる」と歓迎した。(まとめ・竹本拓也)

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