次の機会は5千年超先 ネオワイズ彗星の撮影成功

2020/07/15 11:21

未明の空に尾を引いて輝くネオワイズ彗星=12日午前3時48分、姫路市内で撮影(山名隆嗣さん提供)

 今年3月に発見されたばかりの「ネオワイズ彗星(すいせい)」を、神戸市西区の山名隆嗣さん(48)が撮影することに成功した。兵庫県姫路市内で雲の切れ間から見え隠れする姿を捉えた山名さんは「条件は厳しかったが、今しか見ることができない貴重な天体現象を撮影できた」と喜んでいる。 関連ニュース 「見えない銀河」見えた 東大、宇宙に大量存在か あの雲何に見えた? リアル「火の鳥」反響ぞくぞく 米「エリア51突入」投稿に警戒 FBに「宇宙人を確認しよう」

 今月12日午前3~4時ごろ、北東の空の低いところに尾を上に引いている彗星を確認。梅雨空の雲に覆われていたため、わずかな時間しか姿は見せず、カメラ2台で約270枚撮影し、捉えることができたのは10枚足らずだった。
 山名さんとともに撮影に臨んだ同県明石市立天文科学館の井上毅館長によると、ネオワイズ彗星は3月27日(日本時間28日)に米航空宇宙局(NASA)赤外線探査衛星により発見された。
 7月3日(同4日)に太陽に最も接近し、肉眼でも確認できる明るさで活動のピークを迎えている。次に太陽に近づくのは5千年以上先。井上館長は「今月末ごろまでは午後8~9時ごろ、北西の空の低いところに見える。尾がきれいで彗星らしい彗星なので、双眼鏡を手に探してみて」と呼び掛ける。(後藤亮平)

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