eスポーツで健康増進 神戸市、NTT西などと協定

2020/07/18 07:00

連携協定を結んだ(右から)NTT西日本の川副和宏兵庫支店長、神戸市の谷口真澄企画調整局長、PACkageの山口勇社長=神戸市中央区八幡通3、ジョーシン三宮1ばん館

 神戸市などは17日、コンピューターゲームで対戦する「eスポーツ」を使い、高齢者の健康増進を図る実証を始めると発表した。介護施設などの娯楽や家族間の対話に活用し、フレイル(虚弱)予防の効果などを試す。新たな交流やビジネスの可能性を探り、地域課題の解決や産業振興につなげたい考えだ。 関連ニュース 過去最多に並ぶ23人が新規感染 神戸市、10歳未満の男児4人ら 兵庫で新たに55人感染 20人以上は12日連続 お盆シーズン駅も空港も混雑なく 新幹線の自由席乗車率は10%以下相次ぐ

 同日、NTT西日本兵庫支店とeスポーツチームの運営などを行うPACkage(パッケージ、大阪府箕面市)と協定を結んだ。
 新型コロナウイルスでオンライン活用が加速する一方、パソコン操作に不慣れな高齢者は離れた家族との面会や地域活動が減り、人間関係の希薄化が懸念される。eスポーツを家族らと一緒に楽しみ、健康維持につなげる。
 具体的には、高齢者施設の入所者にeスポーツで囲碁や将棋などをしてもらい、体験時の体温や心拍数を計測。平時との数値の違いをデータ化し、健康に関するサービスや施策の充実に生かす。実証はNTT西が行い、神戸市は関係者間の調整を担当。パッケージ社は大学生ら講師の派遣などを担う。年内に始め、事業化の方策を検討する。
 ほかにeスポーツの普及セミナーや関係者間の交流促進も行う。神戸市は「一過性の実証で終わらせず、幅広い人々が関わり、神戸にeスポーツの文化をつくっていきたい」としている。(横田良平)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ