聴覚障害の原告「人権奪われた」旧優生保護法訴訟の口頭弁論 神戸地裁
2020/07/30 19:01
神戸地裁=神戸市中央区橘通2
旧優生保護法(1948~96年)下で障害者らに不妊手術したのは憲法違反として、兵庫県内の被害者5人が国に損害賠償を求めた訴訟の第7回口頭弁論が30日、神戸地裁(小池明善裁判長)であった。聴覚障害のある県内在住の夫婦への本人尋問が行われ、不妊手術を受けさせられた80代の夫は「人権を奪われた。国に謝ってほしい」と手話で訴えた。
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夫は幼い頃、中耳炎が原因で聞こえなくなった。現在70代の妻と交際していた29歳の時、母に何の説明もなく病院に連れて行かれ、不妊手術を受けさせられた。術後に事実を知ったが、両親に抗議もできなかった。「不妊手術を恥ずかしいと感じ、誰にも相談できなかった。おいやめいを見てうらやましかった」と真情を吐露した。
夫は旧優生保護法を知ったのが「2年前の全日本ろうあ連盟による実態調査の時」とし、「この法律を作ったのは間違い」と主張。妻は「どうしてこんな悲しい目に遭うのか」と憤った。
同法を巡る訴訟では昨年5月の仙台地裁、今年6月の東京地裁で判決が出ており、いずれも原告側の請求が棄却された。