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降伏を促すために米軍が投下したビラの一部(神戸市HPより)
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降伏を促すために米軍が投下したビラの一部(神戸市HPより)
明石空襲について伝える漫画の一場面(明石市HPより)
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明石空襲について伝える漫画の一場面(明石市HPより)
加古川市が作った「かこがわ平和探検マップ」の一部(加古川市HPより)
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加古川市が作った「かこがわ平和探検マップ」の一部(加古川市HPより)

 空襲による被害や戦時下の暮らしを今に伝えようと、住民から寄せられた戦争関連の遺品などの写真や、戦争体験談をホームページ(HP)に掲載する兵庫県内の自治体が増えている。資料館などで展示するだけでなく、インターネット上で紹介することで、より多くの人に知ってもらう狙い。新型コロナ禍で外出を控える子どもらの平和学習などにも役立ちそうだ。(井原尚基)

 神戸市は、HPに「災害と戦災資料館」を設け、空襲により市内で7491人が亡くなったことなどを解説。焼夷弾の破片や防毒マスク、降伏を促す米軍のビラなどの資料255点の写真や、約30人の体験談を載せている。芦屋市や宝塚市も、機銃掃射で倒れた若者が「お母さん」と叫びながら息絶えた様子など、生々しい戦争体験を伝える。

 明石市立文化博物館(同市上ノ丸2)内に常設の「平和資料室」開設を計画している明石市は、子どもにも分かりやすいよう、空襲を解説する漫画をHPに掲載。加古川市は、市内の戦跡をまとめた「平和探検マップ」を載せ、市民らがマップを手に、弾薬庫跡や機銃掃射の弾痕が残る句碑などを巡ることができる。

 国の機関も資料をネットで公開している。国立公文書館(東京)のHPでは玉音放送で知られる「終戦の詔書」の原本を、国立国会図書館デジタルコレクションでは徴兵検査時の心得を記した「軍事教育壮丁教科書」などを閲覧できる。民間でも、ヤフージャパンが「未来に残す戦争の記憶」と題した特設ページを開設している。

 これら複数のHPを見ることで、戦争について体系的に学ぶことができる。一方で資料の羅列の域を出ないケースもあり、紹介方法などに工夫の余地も残る。

 神戸市のHPでは、各資料について解説やエピソードがほとんど書かれていない。市の担当者は「所有者が亡くなってから寄贈を受けることが多く、遺族に戦時中の事情を尋ねても分からないことが多い」と説明。より分かりやすく伝えることが課題となっている。

 神戸大大学院国際文化学研究科の長志珠絵教授(近現代史)は「自治体HPでの資料掲載は、誰でもどこからでも見ることができる一方、物のサイズが分かりづらいなどの欠点もある」と指摘。「記憶を継承するために、より分かりやすい説明を心掛けてほしい」と話し、改善に向け専門の職員を育てる必要性も説く。

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