酒類提供店の従業員 希望すればPCR検査 クラスター対策で神戸市

2020/08/18 06:30

神戸市役所=神戸市中央区

 神戸市内の繁華街で初めて新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したことを受け、同市は、感染が疑わしい客が訪れた酒類を提供する飲食店の従業員に対し、希望すればPCR検査を実施する方針を固めた。客の陽性確定を待っていては感染拡大を招きかねないため、こうした店には積極的に行政検査を施す独自基準を設ける。(初鹿野俊) 関連ニュース 新型コロナ「消毒」で紙幣を洗濯機で洗浄など相次ぐ 新型コロナ病院内クラスターはなぜ起こったのか 調査報告から見えた構造的問題 ウイルス防ぐエアカーテン式マスク 神戸大病院などが共同開発


 神戸市は、8~13日に繁華街にあるパブの店員や客計6人の感染を確認し、同店でクラスターが発生したと判断。市によると、パブは接待を伴わない店だったという。
 市のPCR検査の実施基準はこれまで、医師が必要と判断した患者以外は、感染者の濃厚接触者と、軽度の接触などがあった健康観察対象者に限っていた。
 一方東京などでは、「夜の街」関連で感染例が相次いだため、神戸市も新たな基準を模索。今回、「客がせき込んでいた」など感染が明らかでない状況でも、店側が申し出れば店員らにPCR検査を行う方針を決めた。市の幹部は「早め早めの検査で繁華街のクラスター発生を食い止めたい」と話した。
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