コロナで経営難の関西フィル 著名人ら支援呼び掛け

2020/08/19 21:02

ユニホームなどの返礼品を紹介する掛布雅之さん(右から)、関西フィル首席指揮者の藤岡幸夫さん、俳優の辰巳琢郎さん=大阪市北区

 新型コロナウイルスの影響で経営環境が厳しくなっている関西フィルハーモニー管弦楽団(大阪市)が、支援を呼び掛けるクラウドファンディングを立ち上げた。合言葉は「ONE KANSAI(ワン・カンサイ)」。元阪神タイガースの掛布雅之さんや俳優の辰巳琢郎さんも参加し、ユニホームやワインを返礼品に準備した。 関連ニュース 不人気だった老舗パン店の成功ストーリー 今では毎日新商品、人気は「キムタク」 損傷著しいモネ「睡蓮」をデジタル復元へ 国立西洋美術館がクラウドファンディング 目指せ、神戸に世界遺産 社寺、ユダヤ・キリスト教会、モスク共存

 公益財団法人の関西フィルは関西を代表するオーケストラの一つで、今年50周年を迎える。大阪での定期演奏会のほか、兵庫でも神戸フロイデ合唱団との協演など各地で活動する。
 感染が拡大した2月から演奏会の中止、延期が相次ぎ、年間の6割以上の60公演が取りやめになった。
 損失額は約2億円。ファンから寄付が1500万円ほど集まったが苦境は続く。首席指揮者の藤岡幸夫さんが、クラウドファンディング「関西フィル応援プロジェクト」を提案し、交友のある掛布さんや辰巳さん、企業に協力を呼び掛けた。
 ホームページの特設サイトで返礼品を紹介しており、それらを選んで支援できる。掛布さんは2軍監督時代のユニホーム(50万円)、辰巳さんは愛飲のワイン(5万円、いずれもサイン入り)を寄贈。関西フィル音楽監督のオーギュスタン・デュメイさんのバイオリン特別レッスン(30万円)、関西フィルの関連グッズ(3千円)など30種類が集まった。
 藤岡さんは「関西フィルは行政の助成を受けていないが、今回は民間から幅広い協力を得られた。ファンの裾野を広げるきっかけにもなる」と話す。寄付受け付けは11月30日まで。(津谷治英)
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